階段の痛みとベーカー嚢腫を伴う60代女性の変形性膝関節症(KL1-2)

更新日:2026.03.06

膝の痛みが続くと、歩行や立ち上がりなど日常動作に支障が出るだけでなく、「できるだけ手術は避けたい」「まずは今の状態を把握したい」と考える方も少なくありません。
特に、初期〜軽度の変形性膝関節症では、症状・画像所見・生活背景を踏まえ、保存療法から非手術治療まで幅広く選択肢を検討することがあります。
本症例は、左膝を中心に痛みがあり、MRIでベーカー嚢腫を伴うKL1〜2相当と評価された60代女性に対し、外科的治療は行わず、培養脂肪由来幹細胞治療(ASC)を実施し、6か月時点までの経過を評価した一例です。

患者情報

年代・性別・職業
60代女性(パート)
主な症状
歩行時の痛み(平地は問題ないが、階段や坂を下りる際に痛みが出やすい)立ち上がり時の痛み(椅子や床から立つ動作で、膝に負担や痛みを感じる)動き出しの痛み(座った後など、最初の動作で膝に違和感や痛みが出る)階段動作の負担(昇り・下りともに負担があり、足をそろえて昇降していた)ひっかかり感(膝を動かす際に、時々ひっかかる感じがあった)不安定感(歩行時に、膝が安定しない感覚を覚えることがあった)腫れ(膝周囲に腫れを感じ、足の裏の腫れを伴うことがあった)夜間痛(なし)
既往歴
高血圧糖尿病(HbA1c 約7.0)
手術歴
盲腸帝王切開ばね指白内障
アレルギー歴
特記事項なし
運動習慣
カーブス(継続中)
同席者
配偶者
初診時の意向
手術はできるだけ避けたいまずは現在の状態を把握し、治療選択肢を検討したい費用面の不安が強い

※本ページは症例の一例です。※症状は日々の活動量や膝への負荷によって変動する可能性があります。※治療の適応・経過には個人差があります。※治療方針は診察結果に基づいて判断されます。

来院時の状態

これまでの経過

2023年頃から膝痛を自覚し、医療機関で湿布・物理療法を中心に経過観察していました。一時的に症状が落ち着いた時期もあったものの、2025年初頭に痛みが増強し再受診。ヒアルロン酸注射(1回)を含む保存療法を行いましたが、症状の変化は限定的で、当院治療を調べ受診されました。

診察・画像所見

診断
内側型変形性膝関節症(左KL1〜2相当)
理学所見(抜粋)
ROM:0–135/0–135明らかな腫脹・熱感は強くない所見
MRI所見(左膝)
ベーカー嚢腫(膝窩部)内側半月板損傷(MM損傷)外側半月板損傷(LM損傷)脛骨内側顆の骨髄浮腫(BML)内側顆の軟骨損傷靱帯は保たれている

KL分類とは(変形性膝関節症の重症度)

KL分類(Kellgren–Lawrence分類)は、レントゲン画像で変形性膝関節症の進行度を評価する指標です。関節裂隙の狭小化や骨棘形成などから0〜4の5段階で評価され、数値が大きいほど変形が進行している状態を示します。
治療方針はKL分類だけで決まるものではなく、症状、MRI所見、生活背景を含めて総合的に判断されます。

医師による診断と治療方針の検討

診断名
内側型変形性膝関節症(左膝:KL1〜2相当)ベーカー嚢腫、半月板損傷、BML・軟骨損傷所見あり
検討された治療選択肢
経過観察保険診療(消炎鎮痛薬、ヒアルロン酸注射など)外科的治療(必要性がある場合に検討)再生医療を含む非手術治療

本症例では、症状(立ち上がり・初動時痛、歩行時痛)とMRI所見(ベーカー嚢腫、半月板損傷、BMLなど)を踏まえ、再生医療を含む非手術治療として

  • PRP-FD療法
  • 培養脂肪由来幹細胞治療(ASC)

を説明した上で、ASC(モニター)で治療を実施する方針となりました。
※治療効果には個人差があり、期待した効果が得られない可能性がある旨も含めて説明されています。

実施した治療内容

治療名
培養脂肪由来幹細胞治療(ASC)
治療方法
脂肪採取を行い、培養後に患部へ注入手術・入院は行っていません
治療スケジュール
(概要)
2025/03/04:初診(左膝KL1–2)2025/04/18:脂肪採取2025/06/13:ASC注入2025/07/17:1M経過2025/09/11:3M経過2025/12/11:6M経過+左膝MRI画像評価2025/12/26:右膝MRI画像評価(計画)

※治療回数・間隔は、診察および画像所見に基づき医師が判断しています。

治療後の経過

経過の概要(6か月時点)

夜間痛
経過を通じて、夜間に強い痛みが続く状態は確認されていません
動き出し・立ち上がり時の痛み
時期によって、動き出しや立ち上がりの際に痛みが増える場面がみられました。これらは、膝をつく動作の増加など、日常生活での負荷状況とあわせて評価しています。
リハビリ・セルフケアの状況
リハビリの実施状況には時期ごとのばらつきがあり、経過観察の中で、負荷のかけ方やセルフケアの継続が重要であると整理しました。

画像所見(6か月時点)

ベーカー嚢腫:縮小傾向関節液:減少傾向脛骨内側顆BML:軽快半月板損傷所見:変化(所見の軽減が示唆される記載あり)

※画像の評価は、症状や診察所見と合わせて総合的に判断されます。

客観的指標

VAS(疼痛評価)
初診:15/35 → ASC:5/5 → 1M:2/2 → 3M:2/2 → 6M:30/20
TUG(歩行機能指標)
ASC:9.2 → 1M:8.7 → 3M:8.1 → 6M:8.1

※VAS・TUGは本症例における経過観察指標であり、治療効果を保証するものではありません。※疼痛や機能は、活動量、負荷、体調などにより変動する場合があります。

費用について(自由診療)

本症例で実施した治療は自由診療です(公的医療保険は適用されません)。

費用

培養幹細胞治療(ASC・2V):1,287,000円(税込)

※治療内容・回数・部位・状態により費用は異なります。※診察・検査結果により、治療を行わない場合があります。※モニター適用条件がある場合は、条件により費用が異なります。

主なリスク・副作用

注射部位の疼痛腫れ、内出血一時的な炎症反応感染症(まれ)体質により薬剤や物品でアレルギー症状が生じる可能性(まれ)

※治療に伴うリスクが完全にゼロになることはありません。

医師の総合的見解

本症例は、左膝KL1〜2相当の初期〜軽度の変形性膝関節症と評価され、
MRIではベーカー嚢腫、半月板損傷、骨髄浮腫(BML)、軟骨損傷などの所見が確認されました。
症状の出方、画像所見、日常生活や活動量といった生活背景を総合的に評価したうえで、
外科的治療は行わず、培養脂肪由来幹細胞治療(ASC)を選択し、
6か月時点まで、診察所見・経過観察指標(VAS・TUG)・画像評価を用いて経過を確認しました。
再生医療は、変形した関節を元の状態に戻す治療ではなく
関節内の環境を整え、症状の進行を緩やかにすることを目的とした治療です。
そのため、治療後の経過には個人差があり、筋力の維持、日常生活での負荷管理、セルフケアの継続が、経過を考えるうえで重要な要素となります。

同様のお悩みをお持ちの方へ

  • 立ち上がりや歩行の痛みが続いている
  • ヒアルロン酸注射などの保存療法で十分な変化が得られない
  • 手術は避けつつ、非手術の選択肢を含めて検討したい

このような場合は、医師による診察と画像評価を受け、
現在の膝の状態を正確に把握することが大切です。
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