即日診断で右膝痛(KL3)と診断された60代女性のトライアル治療例
更新日:2026.03.02
膝の痛みが続く中で、「まずは今の状態を早く知りたい」「できるだけ手術は避けたい」と考え、早期に受診される方も少なくありません。
特に、運動習慣や仕事で膝に負担がかかっている場合、変形の進行度や痛みの原因を正確に把握したうえで治療方針を検討することが重要になります。
本症例は、右膝の痛みを主訴に即日診断を希望して受診された方に対し、
PRP-FD療法をトライアルとして実施し、1か月時点までの経過を評価した一例です。
患者情報
- 年代・性別・職業
- 60代女性(元薬剤師(現在パート勤務))
- 主な症状
- 歩行時の痛み(歩行中に膝の痛みを感じることがある)階段動作の痛み(昇り・下りともに負担があり、特に下りで痛みが出やすい)しゃがみ込み・正座の困難さ(膝への負担が大きく、これらの動作が難しい)膝を曲げた際の痛み(屈曲時に痛みが出る)しびれ(下肢全体にしびれ感を伴うことがある)夜間痛・安静時痛(目立った訴えはなし)
- 既往歴
- 高血圧
- 手術歴
- 虫垂炎
- 内服
- 降圧薬方薬ビタミン製剤
- 運動歴・趣味
- ゴルフレッスン(週1回)学生時代にバスケットボール
- 初診時の意向
- まずは膝の状態を詳しく知りたいできれば普通に歩ける状態を目指したい
※本ページは症例の一例です。※症状は日々の活動量や膝への負荷によって変動する可能性があります。※治療の適応・経過には個人差があります。※治療方針は診察結果に基づいて判断されます。
来院時の状態
これまでの経過
2019年頃から右膝の痛みを自覚し、勤務先の病院で整形外科を受診。
レントゲンでは大きな異常は指摘されず、湿布などの保存療法で経過をみていました。
2021年頃に痛みが強くなり、その後も良くなったり悪化したりを繰り返していたため、
画像検査を含めた詳しい評価と治療選択肢の相談を目的に来院されました。
診察・画像所見
- 診断
- 右膝 外側型変形性膝関節症
- KL分類
- グレード3
- MRI所見(左膝)
- 外側半月板:ほぼ消失外側関節の軟骨菲薄化骨棘形成あり靱帯(ACL・PCL)は保たれている
- 理学所見(抜粋)
- 外側関節裂隙に圧痛あり関節可動域はやや制限あり
- その他
- 下肢のしびれは腰由来の可能性があり、膝の痛みとは分けて評価
KL分類とは(変形性膝関節症の重症度)
KL分類(Kellgren–Lawrence分類)は、レントゲン画像で変形性膝関節症の進行度を評価する指標です。関節裂隙の狭小化や骨棘形成などから0〜4の5段階で評価され、
KL3は変形が進行しつつある段階とされています。
医師による診断と治療方針の検討
- 診断名
- 右膝 外側型変形性膝関節症(KL3)
- 検討された治療選択肢
- 経過観察保険診療(消炎鎮痛薬、ヒアルロン酸注射など)外科的治療(必要に応じて検討)再生医療を含む非手術治療
本症例では、
- 保存療法のみでは症状が安定していなかったこと
- 画像上、KL3相当であること
- 本人が手術以外の選択肢を希望されていたこと
を踏まえ、PRP-FD療法をトライアルとして実施する方針としました。
※治療効果には個人差があり、期待した効果が得られない可能性がある旨も含めて説明されています。
実施した治療内容
- 治療名
- PRP-FD療法(シングルショット・トライアル)
- 治療方法
- 自身の血液を用いた注射治療手術・入院は行っていません
- 治療スケジュール
(概要) - 初診:右膝KL3と評価PRP-FDシングルショット注入1か月後に経過診察
治療後の経過
経過の概要(1か月時点)
階段昇降や歩行時の痛みは、受診時と比べて軽減傾向安静時や夜間の痛みは引き続き目立たない日常生活動作に大きな支障は出ていない
客観的指標
- VAS(疼痛評価)
- 初診時と比較し低下を確認
- TUG(歩行機能指標)
- 8.9秒(1回測定)
※VAS・TUGは本症例における経過観察指標であり、治療効果を保証するものではありません。※疼痛や機能は、活動量、負荷、体調などにより変動する場合があります。
費用について(自由診療)
本症例で実施した治療は自由診療です(公的医療保険は適用されません)。
費用
PRP-FD療法(シングルショット/トライアル):297,000円(税込)
※治療内容・回数・部位・状態により費用は異なります。※診察・検査結果により、治療を行わない場合があります。
主なリスク・副作用
注射部位の疼痛腫れ、内出血一時的な炎症反応感染症(まれ)
※治療に伴うリスクが完全にゼロになることはありません。
医師の総合的見解
本症例は、右膝外側型の変形性膝関節症(KL3)と評価され、
外側半月板や軟骨の変性を伴う状態でした。
症状、画像所見、生活背景(運動習慣や仕事での負荷)を総合的に評価し、
まずは非手術治療としてPRP-FD療法を試行し、経過を確認しました。
再生医療は、変形を元に戻す治療ではなく、
関節内の炎症や負荷環境を整え、症状の進行を緩やかにすることを目的とした治療です。
治療後の経過には個人差があり、運動量の調整やリハビリの継続も重要となります。
同様のお悩みをお持ちの方へ
- 膝の痛みが続いており、まずは状態を詳しく知りたい
- 手術は避けつつ、非手術の治療選択肢を検討したい
- 運動や仕事を続けながら、膝の状態を整えたい
このような場合は、医師による診察と画像評価を受け、
現在の膝の状態を正確に把握することが大切です。
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