前十字靭帯部分損傷だと診断されましたが運動を続ける場合のリスクは高いでしょうか?

武道をやっています。
先日練習で踏切の際に膝を捻り負傷しました。
数日は痛みも酷く、日常生活にも支障をきたしていましたが、辛うじて歩行も出来、内出血等もなかったので、激しい運動は控えたまま1ヶ月様子を見ていました。
その後膝の曲げ伸ばしの際の違和感や、踏ん張りがきかない等の症状が残っていたため、病院を受診しました。

MRIの所見では、前十字靭帯の部分断裂と見られる部分があるそうです。来週、再来週の試合を経て、来月の全日本大会と一年で一番のシーズンです。
痛みが引くまで安静にしていれば、修復する見込みはあると言われました。
でも、多くの文献には人体は自然には修復しないとあります。

武道は正常な状態であっても、膝の靭帯の断裂のリスクはつきものです付き物です。
ここで安静にしたところで、正常な状態よりは劣る訳ですしそれなりの衝撃が加わる機会が訪れればどちらにせよ切れる事になると思います。

それならば、今の状態のままテーピングやサポーターで押し切り、次に痛めて出来なくなり諦めがつくまで安静にする期間は取らずにやり通したいと思ってしまいました。

部分断裂は、安静にしていて修復可能なものなのか
その期間を経て、競技復帰した際、確実に完全断裂を回避できる見込みがあるのか?
部分断裂がある状態で競技を続ける事はどのくらいリスクがあるのか?
教えていただけたら幸いです。

Answer
前十字靭帯部分損傷についてですが、
MRIで仮に部分損傷ということであっても膝の不安定感があれば
前十字靭帯としての十分な機能を果たしていないことになります。
実際にMRI上は部分断裂のように見えても診察(徒手検査)上不安定感がある膝はよくあり、その場合は手術で確認すると、多くが靭帯のすじはあるが実質は切れていて機能していない状態であり、予定通り前十字靭帯再建術を行います。

本当にごく一部の線維の損傷での部分断裂であれば再脱臼(がくっとなること)せずにいれば治る可能性もあると思います。
しかし、スポーツ復帰後に再断裂を起こす可能性は高くなります。
つまりお膝の状態が前十字靭帯部分断裂であり、一定期間の安静を経て競技復帰をされても、その後再受傷(=完全断裂)を回避できる可能性はないとは言えませんが、再受傷の可能性も十分考えられます。

ですので、本当に部分断裂かどうかが一つのポイントになるとは思いますが、膝の不安定感があるようでは競技復帰が難しいと思いますし、実際自分では不安定感を感じなくても競技復帰することで不安定感を実感するかもしれません(不安定感がある
ということは本来は部分断裂ではないことになりますが)。
前十字靭帯再建術の適応とされた方でも理由がありすぐには手術を受けられない方も多くいらっしゃいます。
スポーツ選手で試合があるような方は装具やテーピングをして出場される方もいらっしゃいます。
完全断裂で有れば手術以外靭帯再生の可能性はありません。
無理なスポーツ復帰で再受傷される方もいらっしゃいますし、膝の不安定感があるまま長期間放置することで半月板損傷を併発する可能性も高くなります。
しかし、これは人それぞれの考え方でありリスクがあってもその方にとって何が大切かによって選択される答えはそれぞれです。

少しそれましたが、
前十字靭帯部分断裂だったとして、競技を続けることのリスクはどれくらいとはっきり答えられませんが逆にどれくらい休んだら完全に治るとも言えません。

こちらではメールだけのやり取りですので、最終的には実際にお膝を触ってみてくれた先生とよく相談して、納得される結論を出されるのが良いと思います。
そして、お膝の状態が改善し、長く競技を楽しめることをお祈りしております。
直接ドクターがお答えしますので、
お気軽にご相談ください。
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ひざ関節症クリニックの医師は、全員、日本整形外科学会認定の専門医です。加えて複数の医師が、さらに専門性を極めた分野に従事。新宿院院長の横田直正医師は、日本リウマチ学会認定専門医でもあり、関節炎に深く精通。日本医師会認定産業医の資格も保有しています。医学博士も取得している大宮院院長の大鶴任彦医師は、股関節も専門としており、日本股関節学会学術評議員のひとりです。厚生労働省認定の臨床研修指導医、身体障害者福祉法指定医の資格も取得しています。
また、整形外科分野に限らず、日本再生医療学会にも所属し、さらに専門性を極めた医師も在籍。こういった医師たちの知識と経験に基づき、当サイトでの情報提供を行っております。