70代男性です。10年ほど前に交通事故で右脚を骨折し、骨を固定するためのプレートとスクリューが今も体内に入っています。最近、左膝の痛みが強くなり、整形外科でMRI検査を勧められたのですが、体内金属がある状態で受けても本当に安全なのか不安です。手術歴は伝えてあるものの、金属が動いたり熱を持ったりしないかが心配で、受診をためらっています。膝のMRIを安全に受けられる目安を教えていただけないでしょうか?
一方で、心臓ペースメーカーや一部の古い動脈瘤クリップ、磁性体の強いインプラントがある場合は受けられないこともあります。
安全性は金属ごとに個別判断となるため自己判断は難しく、検査前に医師・技師へ手術歴と体内金属を必ず申告することが大切です。
体内金属があっても膝のMRIは受けられる?まず押さえたいポイント
体内に金属があると聞くと「強い磁場のMRIは絶対に受けられないのでは」と不安になりますよね。実際には、整形外科で使われる骨折治療用のプレートやスクリュー、人工関節の多くは非磁性体(チタンなどの材質)で作られており、膝のMRI検査を安全に受けられるケースが多いとされています。
ただし、心臓ペースメーカーや一部の古い脳動脈瘤クリップ、磁性体のインプラントなどは検査が制限されることがあります。
同じ「金属」でも、種類・材質・体内の位置によって判断は変わり、自己判断は難しい領域です。
少しでも不安を感じたら、手術歴やお薬手帳・人工関節の証明カード等を手元に、まずは無料でんわ相談からお気軽にお問い合わせください。
膝のMRI検査で注意が必要な体内金属の種類
MRIは強い磁場と電波を使う検査のため、体内金属の種類によって扱いが分かれます。下記は検査前に必ず医師・放射線技師へ申告したい代表的なものです。
事前申告があれば、多くの場合は機器や条件を調整して安全に検査できる可能性があります。
整形外科のプレート・スクリュー・髄内釘・人工関節(材質確認が前提)
心臓ペースメーカー・植込み型除細動器・人工内耳
脳動脈瘤クリップ(古い時代の磁性体タイプ)
磁性体の眼内異物・避妊用IUD・各種インプラント
タトゥー・アートメイク・経皮吸収パッチ
整形外科手術で使われるプレート・スクリュー・髄内釘・人工関節は、現在はチタン合金など非磁性体が主流で、固定状態や材質が確認できればMRI可能なケースが多いです。
一方、古い時代の手術で使われた金属の場合は材質確認が必要です。
心臓ペースメーカー・植込み型除細動器、人工内耳、一部の脳動脈瘤クリップ、磁性体の眼内異物などは、機種や材質によっては検査自体が禁忌とされる場合があります。
タトゥー・アートメイクや経皮的薬剤パッチも、含まれる成分により発熱の可能性が指摘されています。
関連:人工膝関節置換術の禁忌・注意点の詳しい解説
体内金属がある方が膝のMRIを受ける前に確認しておきたいこと
手術歴がある方ほど、検査当日に焦らずに済むよう、事前に情報をそろえておくと安心です。情報が分かるほど、医師・放射線技師は安全な条件を判断しやすくなります。
人工関節証明カード・手術記録・退院サマリーの持参
プレート/スクリュー/人工関節の材質・機種名・手術日の確認
ペースメーカー等の機種名・植込み日・MRI対応可否書類
タトゥー・アートメイク・貼付薬の有無を問診で申告
まず、過去の手術で発行された「人工関節証明カード」や手術記録・退院サマリーがあれば、検査当日に持参するのが望ましい対応です。
プレート・スクリューの材質、人工関節の機種名、手術日が分かると判断がスムーズになります。
また、ペースメーカーや植込み型機器をお持ちの方は機種名と植込み日、過去のMRI可否の説明書類の持参をお願いします。ペースメーカー関連は撮影場所が指定されていることも多いので注意が必要です。
タトゥー・アートメイクの部位、貼付薬や金属を含む化粧品の使用状況も、検査前の問診で伝えておきたい項目です。
体内金属が気になる方の膝MRI受診の目安と検査当日の流れ
体内金属の不安は重要ですが、それを理由に膝の痛みの精査を先送りにしないことも大切です。下記のような状態がある場合は、原因を整理するために早めに整形外科や膝の専門医に相談する目安になります。
今すぐ受診
歩けない・強い腫れ熱感・ロッキング・外傷後の強い痛み・発熱(保険医療機関へご相談ください)近日中に受診
数週間以上痛みが続く・徐々に悪化・日常生活に支障様子見可
軽い違和感のみで悪化していない(経過観察)歩行困難・体重をかけられない・強い腫れや熱感・ロッキング(膝が引っかかる)・外傷後の強い痛み・熱感・発熱を伴う場合は、緊急で受診すべきサインとされています。これらの症状に当てはまる場合はまず、保険医療機関へご相談ください。
明確な緊急サインがなくても、数週間以上痛みが続く・徐々に悪化している場合は受診を検討する目安です。
検査当日は、まず問診票で体内金属・手術歴を申告し、必要に応じて医師・放射線技師が事前確認します。
必要に応じて安全確認や撮影条件の調整を行ったうえで検査に進むのが一般的です。
受診を検討される方は、下記から診察予約が可能です。
膝のMRIで分かることと治療の選択肢
レントゲンでは骨の変形や関節の隙間の状態が分かりますが、軟骨・半月板・靭帯・滑膜炎など軟部組織の状態を詳しく評価するにはMRIが役立つとされています。長引く膝の痛みで原因が見えにくいまま経過しているケースでは、MRIで初めて分かる所見も少なくありません。
治療は、薬物療法・ヒアルロン酸注射・リハビリ・装具療法などの保存療法が基本です。
これらでコントロールが難しい方や、手術には踏み切りたくないという方の選択肢として、PRP-FD注射や培養幹細胞治療といった再生医療が用いられることもあります。
適応や限界には個人差があるため、医師の診察を受けた上で検討することが大切です。
ご自身の膝の状態を画像で正確に把握することは、治療の選択肢を広げる第一歩になります。
体内金属の確認を済ませたうえで、MRIによる精査をご希望の方は、下記からご予約いただけます。
関連:膝関節の痛みの原因とレントゲン・MRIの違いの詳しい解説
この相談を見た方におすすめのQ&A
体内金属や過去の手術歴をお持ちで膝の痛みに悩む方には、関連する他の相談事例もご参考になります。下記のQ&Aでは、片膝の手術後に反対側の足に出る痛みの原因や、変形性膝関節症で手術以外に取りうる治療選択肢について、それぞれ専門医が回答しています。
関連:片膝の手術後に反対側に痛みが出るのは負担が原因?
関連:変形性膝関節症で歩けない、手術以外に痛みを改善する方法はある?
まとめ
体内に金属があっても、種類や材質によっては膝のMRIを安全に受けられるケースが多くあります。ペースメーカーや一部の植込み型機器、磁性体のインプラントは制限されるため、手術歴と機種・材質を検査前に必ず申告することが安全性の鍵になります。
整形外科で経過を見ているものの痛みが続いて手術は避けたい方、まず治療を詳しく知りたい方は、当院でMRIをもとに再生医療を含めた選択肢をご相談いただけます。
なお、膝以外の痛みや外傷直後(発症1ヶ月未満)の方、未成年の方は、まずかかりつけの整形外科にご相談ください。
関連記事:膝のMRI検査で何がわかる?レントゲンとの違いの詳しい解説
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