膝が痛いときにやってはいけないことは?原因と対処法、受診の目安

更新日:2026.02.19

立ち上がる瞬間や歩きはじめ、階段を上り下りするときに、膝が痛んだり違和感を覚えたりすることはありませんか?
年齢のせいだから仕方ないと、つい我慢してしまう方も多いかもしれません。
しかし、膝が痛いときの過ごし方を間違えると、症状が長引いたり、かえって悪化したりすることがあります。
実は、よかれと思って行っている入浴運動、いつもの生活習慣が、知らないうちに膝へ負担をかけているケースも少なくありません。
本記事では、膝が痛いときにやってはいけないことをはじめ、考えられる病気や受診の目安、日常生活でできる効果的な対処法をわかりやすく紹介します。

膝が痛いときにやってはいけないことは?

膝に痛みがあると、日常生活で何気なく行っている動作が知らず知らずのうちに膝への負担を増やし、痛みを悪化させてしまうことがあります。

しかし、毎日の動作を少し見直すだけでも、膝への負担を減らし痛みの悪化を防ぐことが可能です。

ここでは、膝が痛いときにやってはいけないことを6つ紹介します。

熱や痛みがあるときの「入浴・強いマッサージ」

膝に腫れや熱を感じる場合は、入浴や強いマッサージを控えることが大切です。

関節の中で炎症が起きている状態では、血流が過剰に増えることで、かえって痛みや腫れが強まることがあります。

「温めたほうが楽になりそう」「揉めばよくなるかも」と感じるかもしれませんが、長時間の入浴や強い刺激は逆効果になるケースも少なくありません。

関節を深く曲げる「正座・横座り・しゃがみ込み」

正座や横座り、しゃがみ込みの姿勢は、膝を大きく曲げるため負担がかかりやすいです。

膝の軟骨半月板に不安がある状態では、痛みが出やすくなったり、症状が悪化したりすることがあります。

床に座る生活が多い場合は、椅子やソファを取り入れるなど、膝を深く曲げる時間をできるだけ減らす工夫が大切です。

膝に負担の大きい「階段の上り下りや重い荷物の運搬」

階段の上り下りは、平らな道を歩く動作に比べて、膝にかかる負担が大きくなりやすい動作です。

とくに下り階段では、着地のたびに体重以上の力が膝へかかるといわれており、痛みがある状態では負担が集中しやすくなります。

さらに、重い荷物を持ったまま移動すると、膝への負担はいっそう増えてしまいます。痛みがあるときはエレベーターやエスカレーターを活用し、荷物は分けて運ぶなどの工夫を心がけましょう。

膝をねじる「急な方向転換やひねり動作」

膝の関節は、曲げ伸ばしの動きに比べて、ねじる動作に弱い構造をしています。

急な方向転換や、足を固定したまま体だけをひねる動きでは、膝の内部にねじれの力が加わり、関節や軟骨を傷めやすくなります。

立ち上がるときや振り向くときは、足先と体の向きをそろえ、動作を急がずゆっくり行うことを意識してみましょう。

痛みを我慢しての「ウォーキング・筋トレ」

健康のためにウォーキングや筋トレを続けている方も多いと思いますが、膝に痛みがある状態で無理を重ねると症状が長引く原因になります。

痛みを我慢しながら運動を続けると動作が崩れ、膝だけでなく腰や股関節など他の部位にも余計な負担がかかりやすくなります。

膝に痛みがあるときは、「続けること」よりも今の状態に合った方法に切り替えることが大切です。

かえって関節が固まる「長期間の安静」

膝に痛みがあると、「できるだけ動かさないほうがよい」と考えて、長期間安静にしてしまうことがあります。

炎症が強い時期には安静が必要ですが、膝を動かさない状態が続くと、関節の動きは徐々に硬くなり、周囲の筋力も低下していきます。

筋力が落ちることで、立ち上がりや歩行といった日常動作にかかる負担が増え、かえって膝に痛みが出やすくなることもあります。

痛みが出ない範囲で膝を動かしながら、無理のない活動と休養のバランスを意識することが大切です。

こんな症状に要注意!膝の痛みで受診を考えたい5つのサイン

膝の痛みは、休養をとったり生活習慣を見直したりすることで、自然と落ち着く場合もあります。

一方で、様子見を続けることで悪化してしまうケースや、早めの受診が必要な病気が隠れている場合も少なくありません。

ここでは、膝の痛みで医療機関の受診を検討したい5つのサインを紹介します。

参考動画: 決して放置しないでください。自分でチェックできる膝の5つの兆候

1. 安静にしていても膝の痛みがおさまらない

動いているときだけでなく、座っているときや横になっているときにも膝の痛みが続く場合は注意が必要です。

安静にしても痛みが軽くならない状態では、関節の内部で炎症や組織のトラブルが起きている可能性があります。

とくに夜間に痛みで目が覚める、寝返りで痛みを感じるといった状態は、自己判断で様子をみるよりも、早めに専門医へ相談したほうが安心です。

2. 痛みのため歩くのがつらい

歩くたびに膝に痛みが出たり、痛みを避けようとして歩き方が不自然になったりする場合も受診を考えたい重要なサインです。

かばうような歩き方が続くと、膝だけでなく腰や反対側の脚、足首にまで負担が広がることがあります。

「少しの距離でも疲れやすくなった」「外出がおっくうに感じるようになった」と感じたときは、膝の状態を一度確認してもらうと安心につながります。

3. 膝が腫れていて触ると熱を感じる

膝がはっきり腫れていたり、触れると熱っぽく感じたりする場合は、関節の中で強い炎症が起きている可能性があります。

関節に水が溜まったり、急性の炎症が起きたりしている場合も考えられるので、無理に動かしたり温めたりすると、かえって症状が悪化することもあります。

腫れや熱感が数日たっても引かない場合は、医療機関で状態を確認してもらうことが大切です。

4. 膝が不安定で転びそうになることがある

歩いている途中に膝がガクッとする、力が抜けるような感覚がある場合も注意が必要です。

膝関節を支える筋肉や靭帯の働きが低下していると、体重を支えきれず、不意にバランスを崩しやすくなります。

転倒は骨折などの大きなケガにつながることもあるため、不安定さを感じた段階で早めに受診しておくと安心です。

5. 膝が引っかかりスムーズに曲げ伸ばしできない

膝を動かしたときに引っかかる感じがしたり、途中で動きが止まるような違和感がある場合は、関節内部にトラブルが起きている可能性があります。

半月板の傷み軟骨の変化などが関係していることもあり、無理に動かし続けることで痛みが強くなるケースも少なくありません。

「最後まで曲げきれない」「伸ばそうとすると違和感が残る」といった状態が続く場合は、専門的な検査を受けることが望ましいでしょう。

ひざ関節症クリニックでは、その日のうちに結果がわかるMRIひざ即日診断を行っています。痛みの原因をはっきりさせるためにも、一度MRI検査で膝の中の状態を確認しておくと安心です。

「まずは相談だけでもしてみたい」という方には、無料でんわ相談をご用意しています。お気軽にお問い合わせください。

膝の痛みの原因として考えられる主な病気

膝の痛みは、使いすぎや一時的な疲労だけでなく、関節やその周囲に起こる病気が関係していることもあります。

原因によって対処法や注意点が異なるため、代表的な病気について知っておくことは大切です。

ここでは、膝の痛みの原因として考えられる主な病気を5つ紹介します。

変形性膝関節症

変形性膝関節症は、加齢や長年の負担によって膝の軟骨がすり減り、関節に変形が起こる病気です。

歩きはじめ立ち上がる瞬間に痛みを感じやすく、進行すると膝の曲げ伸ばしがしにくくなることもあります。

中高年以降に多くみられ、体重の増加や筋力低下が重なることで症状が出やすいです。

関連記事:変形性膝関節症【症状・原因・ステージ別治療方針】

半月板損傷

半月板損傷は、膝関節のクッションの役割を担う半月板が傷つくことで起こります。

スポーツや転倒がきっかけになる場合もあれば、年齢とともに少しずつ傷みが進むケースも少なくありません。

膝を動かしたときの引っかかり感や、曲げ伸ばしのしにくさを感じやすいのが特徴です。

関連記事:半月板損傷の症状とは?痛みの原因や治療法について解説

靭帯損傷

靭帯損傷は、膝を支える靭帯が伸びたり切れたりすることで起こるケガです。

転倒強いひねり動作が原因になることが多く、痛みに加えて膝が不安定になる感覚を伴うことがあります。

一時的に痛みが落ち着いても、膝の不安定感が残る場合は注意が必要です。

関節リウマチ

関節リウマチは、免疫の異常によって関節に炎症が起こる病気です。

膝だけでなく、手指や手首など複数の関節に症状が現れることがあり、朝のこわばり左右同時の痛みが特徴です。

関節の変形を防ぐためには、早い段階で診断を受け、適切な治療を開始することが重要とされています。

偽痛風

偽痛風は、関節内に溜まったカルシウムの結晶が原因となり、急激な炎症強い痛みが起こる病気です。

膝に突然の腫れ強い熱感が現れることが多く、動かすのがつらくなるほどの激しい痛みを伴います。

前触れなく発作のように症状が出るため、「様子を見よう」と自己判断せず、早めに医療機関を受診することが大切です。

膝が痛いときに効果的な6つの対処法

膝に痛みがあるときは、無理を重ねるのではなく、膝への負担を減らす生活を意識することが大切です。

日々の過ごし方を少し工夫するだけでも、痛みの悪化を防ぎ回復を助けることにつながります。

ここでは、膝が痛いときに日常生活で取り入れたい6つの対処法を紹介します。

1. 体を温めて血流をよくする

膝に腫れや熱感が落ち着いている場合は、体を温めて血流を促すことで、筋肉のこわばりがやわらぎやすくなります。

入浴蒸しタオルを取り入れると、膝まわりの血行が良くなり、動かしやすさを感じるでしょう。

ただし、腫れや熱を感じる場合は、温めるのではなくアイシング(冷却)を優先することが基本です。

2. 無理のないストレッチで筋肉の柔軟性を保つ

膝まわりの筋肉が硬くなると、関節への負担は増えやすくなります。

痛みが出ない範囲で、太ももやふくらはぎをやさしく伸ばすことがポイントです。

【太ももの裏のストレッチ方法】
椅子に浅く腰掛け、背筋を伸ばしたまま片足を前に伸ばす
かかとは床につけ、つま先を軽く上に向ける
腰は丸めず上体を少し前に倒し、太ももの裏に伸びを感じる位置で止める
ゆっくり呼吸をしながら10〜15秒キープし、ゆっくりと元の位置に戻す

関連記事:膝が痛い方にはストレッチがおすすめ!寝ながら・座りながらの簡単ストレッチ4選

3. 膝に負担をかけない範囲で筋力を鍛える

膝の安定性を保つためには、太ももやお尻まわりの筋力無理のない範囲で維持することが大切です。

筋力が低下すると、歩行や立ち上がりといった日常動作でも、膝への負担が増えやすくなります。

一方で、痛みがある状態でスクワットやジャンプなどの強い運動を行うのは逆効果です。炎症を悪化させてしまう可能性もあります。

膝に違和感がある場合は、椅子に座ったままできる運動など、関節に負担をかけにくい方法から取り入れてみましょう。

関連記事:【動画有り】変形性膝関節症に効く! 室内で簡単にできる筋力トレーニング

4. 膝サポーターや杖などの装具を活用する

膝に不安定感がある場合や歩くときに痛みが出やすい場合は、サポーターや杖などの装具を活用するのもひとつの方法です。

装具を使うことで膝のぐらつきが抑えられ、動作時の負担軽減が期待できます。また、「支えがある」という安心感が、動きやすさにつながることもあります。

無理をして我慢するよりも、必要に応じて補助具を使うほうが痛みの悪化を防ぎやすくなります。

症状や生活スタイルに合った装具の選び方については、以下の動画を参考にしてみてください。

膝痛改善アイテムの正しい選び方と使い方をリハビリのプロが教えます

5. 体重をコントロールする

体重が増えると、その分だけ膝にかかる負担も大きくなります。

とくに、歩行や階段の上り下りでは、体重の数倍の負荷が膝にかかるといわれています。

急激な減量を目指す必要はありませんが、食事内容の見直しや、膝に負担の少ない運動を取り入れることは大切です。

体重管理は、今ある痛みを和らげるだけでなく、長期的な膝のケアとして意識しておきたいポイントといえるでしょう。

関連記事:変形性膝関節症は予防できる? 【歩き方・筋トレ・食事】

6. 自宅内の環境を見直す

膝に痛みがある場合、自宅での何気ない動作が知らないうちに負担となっていることがあります。

とくに、床に座る生活段差の多い動線は、立ち上がりや移動のたびに膝へ大きな負荷がかかりやすい環境です。

椅子やソファを取り入れて立ち座りを楽にしたり、必要に応じて手すりを設置したりすることで、膝への負担は軽減しやすくなります。

無理をしなくても動ける環境を整えることも、膝と上手につき合うための大切な対処法といえるでしょう。

膝の痛みは生活習慣の見直しから!改善しない場合は専門医へ相談を

膝の痛みは、日常の動作や生活習慣を少し見直すだけでも、負担が軽くなり症状がやわらぐことがあります。

無理を重ねるのではなく、ストレッチ筋力の維持生活環境の調整などを取り入れながら、膝にやさしい過ごし方を心がけていきましょう。

一方で、セルフケアを続けても痛みがなかなか改善しない場合や、腫れ・熱感・不安定感がみられる場合には、早めに専門医へ相談することも大切です。

適切な診断を受けて状態を把握することで、症状の悪化を防ぎ、安心して日常生活を送ることにもつながります。

ひざ関節症クリニックでは、膝の違和感や痛みなどさまざまな膝のトラブルに対応しています。

「このまま、いまの膝の状態で過ごして大丈夫だろうか?」と少しでも不安を感じたら、まずは無料でんわ相談からお気軽にお問い合わせください。

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