半月板損傷のリハビリ【早く治すために行うべき13の方法】

半月板損傷のリハビリ【自宅でできる13の方法】

公開日:2022.02.07
更新日:

半月板損傷後のリハビリは、治療後、損傷を受けた半月板にかかるストレスを軽減させ、組織の回復を促進する目的で行います。早く治すため、状態を安定させるためには、非常に重要です。
ここでは、半月板損傷の治療後(または治療と並行して)に実施が望まれる、自宅でできるリハビリテーションをご紹介します。

情報提供医師

長谷川 良一 医師

長谷川 良一 医師(東京ひざ関節症クリニック 新宿院 院長)

日本整形外科学会認定 専門医

半月板と半月板損傷

まずはじめに、半月板や半月板損傷の概要についてご説明します。

半月板とは

半月板の構造

半月板は太腿の骨(大腿骨)と脛の骨(脛骨)の間にある軟骨で、ひざの内側と外側に1対存在し、アルファベットの「C」や「O」のような形をしています。

半月板の役割

半月板の役割

半月板の役割は、ひざの衝撃吸収と適合性の維持です。
適合性とは、ひざの安定感を保つ働きです。大腿骨の先端は丸くなっているのに対して、脛骨の骨は平らになっています。何もない状態だと、その接合面積は小さく非常に不安定ですが、半月板がソケットのような役割を果たすことで安定感を増しています。また、骨との接触面が広いことで、荷重を分散させる働きも担っています。

損傷の主な原因

スポーツなどでひざをひねった際に損傷する外傷性のものと、外傷を伴わない非外傷性のものとがあります。
非外傷性のものでは、加齢に伴う変性断裂が最も多くみられます。40歳を超えると半月板に含まれる水分量が減少し、クッションとしての性能が急激に落ちます。その結果、わずかな衝撃でも損傷を受けやすくなるので要注意です。このほか、生まれつき半月板が大きいことが原因で発症する円板状半月などがあります。

損傷時の症状

主な症状としては以下のものがあります。

・痛み(主にひざの内側や外側が痛みます)
・腫れ
・クリック音(パキパキ音がする)
・引っかかり感
・正座やあぐらが困難
・ひざをまっすぐ伸ばせない
・ひざくずれ

半月板損傷の治療

治療法には保存療法と手術療法があります。

保存療法

ロッキング(ひざが固まって動かなくなる症状)がなく症状が痛みだけの場合は、3カ月程度を目安に保存療法を行います。具体的には、筋力強化のための理学療法やヒアルロン酸注射、薬物治療などです。

手術療法

3カ月間の保存療法で改善が認められない場合に検討します。手術方法は、切れたり避けたりした半月板を縫い合わせる縫合術と、損傷した半月板を取り除く切除術があります。将来的な関節変形のリスクを抑えるため、できるだけ縫合術が選ばれます。

再生医療

保存療法で効果が得られないものの、手術は受けたくない(または受けられない)という方のための新しい選択肢として再生医療(PRP-FD注射)が選択されることがあります。痛みの緩和と、半月板組織の修復が期待できる新しい治療法です。
(→再生医療はどんな治療法?分かりやすいコラム

半月板損傷を治す方法については下記コラムで詳しくご紹介しています。
半月板損傷は自然治癒しない?保存療法から手術療法まで有効な治療法を解説

半月板損傷のリハビリ

ひざへの負担を減らして痛みを和らげるために有効な、自宅でできるリハビリテーションをご紹介します。開始時期や頻度、内容については、主治医や理学療法士と相談しながら進めてください。(→ご相談は当院でも承ります

可動域訓練(ストレッチング)

保存療法で効果が得られない
関節を支える筋肉や靭帯の緊張を緩めて、柔軟性を向上させます。また、トレーニングはひざだけでなく、股関節や足首の関節にも行うのが望ましいです。これはひざ関節への負荷を分散させ、半月板にかかる負担を軽減する目的があります。

ストレッチングに期待できる効果

  • 関節の可動域拡大(動かしやすくなる)
  • 血行促進と、疲労物質の排出促進
  • 筋力増強を後押し
  • 痛みの緩和

ストレッチングを行う時の注意点

  • 痛みを感じない程度で行う
  • 痛みの強い時は無理しない
  • 呼吸を止めない
  • 運動や入浴の後が効果的

【1. ひざを伸ばすストレッチング】
主に太ももやひざの裏側の筋肉、ひざ周辺の靭帯を伸ばします。

半月板損傷のリハビリ:ひざを伸ばすストレッチング

【2. 太ももを伸ばすストレッチング】
ひざ関節を支える最も大きくて重要な筋肉(=大腿四頭筋)を伸ばします。

半月板損傷のリハビリ:太ももを伸ばすストレッチング

【3. 太ももとお尻を伸ばすストレッチング】
大腿四頭筋、大臀筋、中臀筋、腸腰筋などの筋肉をほぐします。

半月板損傷のリハビリ:太ももとお尻を伸ばすストレッチング

【4. 股関節・足関節を伸ばすストレッチング】
ひざ関節を保護する上で重要な周辺の関節(股関節、足関節)のストレッチングです。

半月板損傷のリハビリ:股関節・足関節を伸ばすストレッチング

筋力トレーニング

半月板への負担を減らすためには、ひざ周辺の筋力強化が重要になります。一度にたくさん行うよりも、毎日少しずつ、長く継続することを心がけます。

筋トレに期待できる効果

  • ひざを支える筋肉の量が増えることで、ひざの痛みが軽減する
  • ひざを動かす力がつくので、ひざの曲げ伸ばしがスムーズになる
  • 筋肉が増えることで基礎代謝量が増え、太りにくくなる

筋トレを行う際の注意点

  • 痛みを感じるトレーニングは避ける
  • いきなり激しいトレーニングは行わない
  • 基本的に、毎日続ける
  • トレーニング後に痛みが悪化した場合は中止し、医師の診察を受ける

【1. 枕つぶし】
大腿四頭筋やひざ周辺の筋力強化が目的です。ひざのお皿(膝蓋骨)を支える靭帯が弱っていたり軟骨がすり減っている場合は痛みを感じることがあります。その際は行わないようにしてください。

半月板損傷のリハビリ:枕つぶし(筋トレ)

【2. 胴上げ】
大腿四頭筋の筋力強化を狙った運動です。慣れてきたら、足首に重りをつけて行うのも有効です。

半月板損傷のリハビリ:胴上げ(筋トレ)

【3. お尻上げ】
太ももの裏側の筋肉(ハムストリングス)の強化を狙った運動です。慣れてきたら、ひざを曲げる角度を浅くして、負荷を強めます。

半月板損傷のリハビリ:お尻上げ(筋トレ)

【4. 片脚ブリッジ】
太ももの裏側の筋肉(ハムストリングス)を強化します。ひざを曲げる角度を浅くしたり、両手を胸の前で組むと、より負荷が大きくなります。

半月板損傷のリハビリ:片足ブリッジ(筋トレ)

【5. 脚の外上げ】
大臀筋、中臀筋など、お尻周りの筋力強化に有効です。

半月板損傷のリハビリ:脚の外上げ(筋トレ)

【6. サイドブリッジ】
大臀筋、中臀筋など、お尻周りの筋力強化に有効です。脚の外上げ運動よりも大きな負荷が得られます。

半月板損傷のリハビリ:サイドブリッジ(筋トレ)

【7. スクワット】
下半身の筋力をバランスよく鍛えることができます。ひざに過度な負担がかからないよう、状態に応じて曲げる角度を調整してください。

半月板損傷のリハビリ:スクワット(筋トレ)

有酸素運動

全身を動かす有酸素運動は体脂肪を減らすのに有効ですが、その他にも心肺機能を強くするという効果も期待できます。

有酸素運動に期待できる効果

  • 体脂肪が減少する
  • 心肺機能が上がり、基礎代謝量も増加
  • 全身の筋力が上がる

有酸素運動に取り組む際の注意点

  • ひざに負担の少ないものから始める
  • 痛みを感じる場合は避ける
  • ストレッチや筋トレも並行して行う
  • 痛みが強い時は休む

【1. ウォーキング】
なるべく平らなコースから始めて、痛みを感じる場合は休んでください。歩いた後は、ストレッチングを行います。

半月板損傷のリハビリ:ウォーキング(有酸素運動)

【2. エアロバイク/サイクリング】
バイクの負荷は、あらかじめ医師と相談してから決めるようにしてください。また、坂道は避けて、平坦なコースを走りましょう。

半月板損傷のリハビリ:エアロバイク(有酸素運動)

半月板損傷の治療後は適切なリハビリを

半月板損傷後のリハビリは、競技スポーツへの復帰を目指しているなら、再発防止の意味で非常に重要なプロセスです。
また、加齢に伴う変性断裂の場合、将来変形性膝関節症に発展するリスクを減らす意味で、今まで以上にひざに負担をかけない配慮が必要です。そのためには、リハビリをしっかり行うことが重要になります。
いずれにせよ、半月板損傷を経験した方が痛みのない健全なひざの状態を維持するのに、リハビリは欠かせません。是非気長に継続していただければと思います。

当院では治療後のリハビリ指導も実施は

当院が取り組む再生医療は、炎症に伴うひざの痛みの軽減と、軟骨組織の再生を促す効果が期待される新しい治療法ですが、治療後の各種アフターフォロー(リハビリ指導含む)は無料でご提供しています。
半月板損傷で治療したもののまだ痛む、原因はわからないが、半月板損傷のような症状に悩んでいるという方は、是非お気軽にご相談ください。詳しい検査と専門医の診察で、最適なケアをご提案します。

はじめてのご来院

コラムのポイント

  • 半月板には、ひざの衝撃吸収とひざの安定感を保つ役割がある
  • 治療法は保存療法と手術療法、再生医療の3種類
  • 治療後は適切なリハビリを継続することが大事

変形性膝関節症の最新治療~再生医療で膝の痛みを改善

よくある質問

半月板損傷で歩けなくなることがありますか?

ロッキングや他の疾患を併発した際に起こり得ます。
半月板損傷がひどくなるとロッキングが起こることがあります。これは、断裂した半月板のかけらなどが関節のすき間に挟まってしまい、膝関節が動かなくなる現象です。ロッキングが起こると膝が曲げ伸ばしできなくなるうえに、歩けないほどの激痛を伴います。
また、半月板損傷の影響で膝関節への負担が大きくなり、変形性膝関節症を発症するケースも珍しくありません。変形性膝関節症は、膝の骨を保護する軟骨がすり減ることで関節内に炎症が起こり、痛みが生じる疾患です。はじめは膝がこわばったり動き始めに膝が痛いといった症状ですが、放置するとどんどん進行し、関節が変形したり、安静にしていても痛みが治まらず、歩けなくなることもあります。
もしロッキングや変形性膝関節症がご心配なようでしたら、一度ご相談ください。MRI画像で詳しく半月板や膝関節内の状態を診断し、どういった状況かをわかりやすくご説明いたします。ご希望でしたら、患者さまに合った治療方法などもアドバイスできますので、お気軽にお電話ください。ネットからのご予約も可能です。

半月板損傷に手術以外の治療法はありますか?

ヒアルロン酸注射が効かない場合は再生医療もあります
半月板損傷も軽傷であれば、多くのケースで保存療法を行います。ヒアルロン酸注射などの薬物やサポーターなどの装具で痛みを緩和しつつ、筋トレやウォーキングといった膝への負担が少ない運動を平行する方法です。ヒアルロン酸注射などで痛みが和らぐと治ったような気になるかもしれませんが、基本的に半月板は自然治癒することはありません。そのため、悪化しないよう膝周りの筋力維持に努め、半月板に負荷がかかることを予防するのです。
ただ、半月板の損傷が悪化すると軟骨までダメージが及び、ヒアルロン酸や装具で痛みをコントロールすることが難しくなることもあります。そういったケースに対して、当院ではPRP-FD注射をご提案しています。
PRP-FD注射とは、血液の血小板を濃縮したPRPから抗炎症作用に優れた成長因子を高濃度に構成したものを注射する治療法です。その他、患者さまの脂肪から幹細胞という炎症を抑えたり傷の修復に役立つ細胞を抽出して注射する再生医療もあります。痛みの軽減効果に加え、自己細胞や成分を使った拒絶反応やアレルギー反応などの心配が少ない治療として、いま認知が広がっている分野になります。

半月板損傷の治し方は下記コラムでもまとめています。ぜひ参考にご覧ください。
半月板損傷は自然治癒しない?保存療法から手術療法まで有効な治療法を解説

人工関節以外の新たな選択肢
「再生医療」

変形性膝関節症の方、慢性的なひざの
痛み
にお悩みの方は是非ご検討ください。

効かなかったら、どうしよう・・・

この歳でもできるのかしら?

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