変形性膝関節症でヒアルロン酸注射を受けていたのですが、効かなくなってしまいました。人工膝関節置換術を検討していたのですが手術に不安があったため、手術以外の治療法を探したところ、こちらで行っているPRP-FD治療を見つけました。手術より手軽ということで、貴院の再生医療も検討しているのですが、人工膝関節とPRP-FD治療それぞれのメリット、デメリットを教えていただきたいです。
人工膝関節置換手術とは
人工膝関節置換手術は、進行した変形性膝関節症などにおいて、膝関節を金属などでできた人工の関節に置き換える手術です。術後は、歩行能力の改善と膝の痛みの軽減が期待されます。人工膝関節置換手術のメリット・デメリット
メリットは、歩行能力の改善と膝の痛みの軽減が挙げられます。膝の痛みで歩行が困難になった方にとって、これに勝るメリットはないでしょう。しかし、頻度は少ないものの、感染症や深部静脈血栓・塞栓症など、重篤な合併症が引き起こされる可能性があり、手術を躊躇される方は少なくありません。他にも、手術に際して3~6週間の入院や長期間に及ぶリハビリが必要になること、リハビリ後も人工関節の金属の摩耗やゆるみを防ぐために、膝に負担をかける(膝を深く曲げる)動作を避けた生活を送る必要があります。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| ・痛みの根本原因(関節組織の損傷)を改善できる。 ・痛みを大幅に軽減することができる。 ・歩行能力の改善、行動範囲の拡大が期待できる。 ・歩行が容易になることで、全身状態の改善が期待できる。 | ・入院に3〜6週間要する。 ・術後はリハビリが必要。 ・日常生活で一定の制限がかかる(正座ができないなど)。 ・人工関節周辺は感染症をおこしやすい。 ・一生使えるわけではない(10〜15年で交換が必要)。 |
人工膝関節は最後の手段
一旦人工膝関節置換術を受けると、状態にもよりますが、例えば15年後などに耐久性の問題で緩みなどの不具合が生じた場合、自己の関節成分は残っていないので、再置換術が必要になります。合併症などのリスクを考えると、必要であっても、人工膝関節置換術はできるだけ1回以内に留めたいところです。そこで大切になってくるのが、人工膝関節置換術を受けるまでの期間を可能な限り長く確保することです。人工膝関節置換術は最後の手段と考えていただくといいでしょう。膝の手術以外の治療法 PRP-FD注射
そうは言っても、進行した変形性膝関節症の場合、ヒアルロン酸注射が効かず、手術にも踏み切れないことで、膝の痛みに苦しんでいる方は多くいらっしゃいます。そこでお勧めしたいのが、当院が扱っているPRP-FD注射です。PRP-FD注射は、患者さんの血液を採取し、自然治癒の作用を持つ血小板を濃縮し、膝に注射する治療です。血小板から分泌される複数の成長因子によって、膝関節内の炎症を抑え、かつダメージを受けた組織の修復を促進することが期待できます[1]。どの程度まで修復されるかは、それまでに蓄積した損傷、あるいは関節症の進行度によって異なりますが、慢性化した関節痛の改善や、ひざ関節の機能向上が期待できます。
PRP-FD注射のメリット・デメリット
1度の治療で、数ヵ月から1年程度改善効果が持続することや、自己血液を利用するので、アレルギー反応や拒否反応の心配がほとんどない点がメリットとして挙げられます。処置は採血と膝への注射のみなので、日帰りで済み、体への負担も少ないです。デメリットは、効果に個人差があることや効果が出るまでに1カ月程度の期間を要すること、自由診療での提供に限られるなどです。治療効果については、MRI検査である程度予想することが可能です。| メリット | デメリット |
|---|---|
| ・手術に比べて体への負担が少ない。 ・副作用のリスクが少なく、繰り返しの投与が可能。 ・長期間の効果が期待できる。 | ・治療の効果や持続期間に個人差がある。 ・保険適用外のため、自由診療での提供のみ。 ・効果が出るまで1カ月程度かかる。 |
整形外科専門医が治療の適応を診断
PRP-FD治療や膝の再生医療など、ご自身の適応される治療法を知りたい方は、ぜひ一度クリニックへご相談ください。専門医が膝の状態を詳細に診察し、一人ひとりに合った治療法のご提案や、治療で期待される効果などをお伝えします。お問い合わせは、はじめてのご来院予約よりしていただけます。
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