40代に入ってから、歩き始めや階段の上り下りで膝が痛い。
立ち上がるときに膝の違和感がある。
「年齢のせいかな」「少し休めば治るだろう」と様子を見ていませんか?
その膝の痛みの背景には、変形性膝関節症をはじめとする膝の疾患が隠れていることがあります。変形性膝関節症は40代以降から増え始めるとされており、厚生労働省の推計では、自覚症状のない方を含めた潜在的な患者数は国内で約3,000万人にのぼるといわれています。「まだ40代なのに」と落ち込む必要はありません。早めに原因を知って対処すれば、進行を抑えやすい時期でもあるとされています。
この記事では、40代で膝が痛い主な原因と、男女別の傾向、やってはいけないこと、セルフチェック、受診すべき危険サインまでをわかりやすく解説します。ぜひ最後までご覧ください。
目次
- 40代で膝が痛い主な原因はこの5つ
- 原因①:変形性膝関節症(代表的な原因)
- 原因②:半月板損傷
- 原因③:靭帯損傷・オーバーユース症候群
- 原因④:関節リウマチ・痛風
- 原因⑤:一過性・生活習慣性の膝の痛み
- なぜ40代から膝の痛みが増えやすいのか
- 40歳以上で患者が増えていく事実【医学データ】
- 推定患者数は女性が男性の約2倍
- 40代で膝の痛みが増える4つの要因
- 男女で原因は違う?40代男性・女性に多い膝の痛み
- 女性に多い理由(変形性膝関節症の男女差)
- 男性に多いスポーツ性・使いすぎの膝痛
- 40代の膝の痛みセルフチェック|やってはいけないこと・受診すべき危険サイン
- 痛む場所別セルフチェック
- 動作別セルフチェック
- やってはいけないこと(膝が痛い時にやってはいけない対処)
- すぐ受診すべき危険サイン
- 自分でできる40代の膝痛セルフケア・ストレッチ
- 大腿四頭筋を中心とした運動・ストレッチ
- 体重管理で膝の負担を軽くする
- 日常生活の動作の見直し
- 40代の膝が痛いときの治療法
- 保存療法(運動療法・薬・ヒアルロン酸注射)
- 手術療法が検討されるケース
- 新たな膝治療の選択肢(再生医療)
- まとめ|40代の膝の痛みは早めの受診を
40代で膝が痛い主な原因はこの5つ
40代で膝が痛い場合、まず押さえておきたい代表的な原因は次の5つです。
・変形性膝関節症(軟骨のすり減り)
・半月板損傷(加齢性の断裂を含む)
・靭帯損傷・オーバーユース症候群(使いすぎ)
・関節リウマチ・痛風(全身性・代謝性の疾患)
・一過性・生活習慣性の膝の痛み
膝の下が痛い、しゃがむと膝が痛い、立て膝で痛いなど、痛む場所や動作によって疑われる原因は変わります。当てはまる項目が多いところから確認すると、原因の見当がつきやすくなります。
原因①:変形性膝関節症(代表的な原因)
変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)とは、加齢や長年の負担によって膝の軟骨がすり減り、関節内に炎症が起こって痛みや腫れが生じる病気です。40代以降の膝の痛みで代表的な原因の一つとされています。
初期は歩き始めや立ち上がりにこわばるような違和感がある程度ですが、進行すると階段の上り下りがつらくなり、安静時や夜間にも痛むようになるとされています[4]。日本人は、O脚傾向の方が多く、膝の内側に負担がかかりやすいため、内側に痛みが現れるケースが少なくありません。
原因②:半月板損傷
半月板(はんげつばん)は、大腿骨(だいたいこつ:太ももの骨)と脛骨(けいこつ:すねの骨)の間にあるC字形の軟骨組織で、膝のクッションの役割を担っています。若い世代ではスポーツで膝を強くひねったり、中腰で重い物を持ち上げたりした際に損傷しやすい部分です。
40代以降は加齢によって半月板が変性し、はっきりしたケガがなくても、しゃがむ・立ち上がる・体をひねるといった何気ない日常動作で損傷が起こることがあります。膝の曲げ伸ばしで関節の内側に鋭い痛みが走ったり、引っかかり感やロッキング(膝が急に動かなくなる症状)を伴ったりするのが特徴です。
原因③:靭帯損傷・オーバーユース症候群
靭帯損傷は、スポーツや転倒などで膝に強い力が加わり、骨と骨をつなぐ靭帯が傷つくものです。40代では、久しぶりにスポーツを再開した方、健康のために急に運動量を増やした方、シューズやフォームを変えた直後の方などに起こりやすくなります。
オーバーユース症候群は、ランニングや立ち仕事などで膝を使いすぎることで、腱や周囲の組織に炎症が起こる状態の総称です。代表的なものに鵞足炎(がそくえん:膝の内側下方の炎症)や腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん/別名:ランナー膝)があります。練習量が急に増えた方や硬い路面を長く走る方に多く、走り始めに刺すような痛みがあり、動いているうちに落ち着くことが多いとされています。
原因④:関節リウマチ・痛風
関節リウマチは、免疫の異常によって自分の関節を攻撃し、炎症や腫れ、痛みを起こす疾患です。膝だけでなく手足の指など複数の関節に左右対称に症状が出やすく、起床時に30分以上続く朝のこわばりを伴うことが特徴です。
痛風は、体内で尿酸が過剰になり関節で結晶化して、急な激しい痛みを引き起こす疾患です。アルコールや高カロリーな食事が多い40代男性に起こりやすく、ある日突然、膝が赤く腫れて歩けないほど痛むことがあります。膝以外の関節も腫れる、左右対称にこわばるといった症状を伴う場合は、整形外科や内科で原因を確認してください。
原因⑤:一過性・生活習慣性の膝の痛み
明確な疾患ではなく、生活習慣による負担の蓄積で一時的に膝が痛むこともあります。体重の増加、運動不足、立ち仕事、長時間の同じ姿勢などが代表的な要因です。原因がはっきりしない一時的な膝の痛みの背景に、こうした要因が隠れていることも少なくありません。
ただし、一過性に見えても痛みを繰り返す場合は、別の原因が隠れていることがあります。生活習慣のせいと決めつけず、痛みが続くときは医療機関を受診し原因を確認することが大切です。
なぜ40代から膝の痛みが増えやすいのか
40代で膝の痛みが増えやすいのは、軟骨の加齢変化・筋力低下・体重増加・長年の負荷の蓄積という4つの要因が重なるためです。
40歳以上で患者が増えていく事実【医学データ】
膝に痛みを感じ始める方は、40歳を境に増えていくことが知られています。日本で行われた大規模な疫学調査「ROADスタディ」では、X線検査で初期〜進行期の変化(グレード2以上)が見られる人の割合(有病率)が、男性で42.0%、女性で61.5%と高い数値であることが分かりました[1]。この調査は、日本の「都市部・山村部・漁村部」の3地域に住む3,040人を対象にしたものです。40歳を過ぎてから膝関節に何らかの変化が起きることは、決して珍しいことではありません。
推定患者数は女性が男性の約2倍
上記の有病率を日本の年齢別人口構成に当てはめると、40歳以上の変形性膝関節症の推定患者数は全国で約2,530万人に上ります[1]。その内訳は、男性が約860万人、女性が約1,670万人です。割合で見ると女性は男性の約1.46倍ですが、高齢になるほど女性の人口比率が高くなる日本の人口構成を当てはめると、実際の患者数は女性が男性の約2倍にまで膨らみます。女性のほうが膝のトラブルを抱えやすい傾向があることは、早めに知っておきたい重要なポイントです。
40代で膝の痛みが増える4つの要因
40代から膝の痛みが増える背景には、次の4つの要因が重なっています。
1. 軟骨の加齢変化
2. 膝を支える筋力の低下
3. 体重の増加
4. 長年の負荷の蓄積
40代に入ると軟骨は年齢とともに質が低下し、すり減りやすくなります。加えて、運動不足などで太ももの筋力が落ちると、膝関節を支えきれず負担が増えます。体重が増えればそれだけ膝にかかる負担も大きくなります。20〜30代から続けてきた仕事やスポーツの負荷が蓄積し、40代で症状として現れやすくなるのです。膝の痛みを感じる40代の方の多くは、こうした要因が複合しています。
男女で原因は違う?40代男性・女性に多い膝の痛み
膝が痛い原因は、40代の男性と女性で傾向が少し異なります。
女性に多い理由(変形性膝関節症の男女差)
40代女性の膝の痛みは、変形性膝関節症が背景にあるケースが少なくありません。変形性膝関節症の有病率は女性のほうが高く、割合(パーセンテージ)で見ると女性は男性の約1.46倍ですが、高齢になるほど女性の人口比率が高くなる日本の人口構成に当てはめると、実際の患者数は女性が男性の「約2倍」にまで膨らみます 。[1]。これは40歳以上全体を対象とした数値であり、40代に限った値ではありません。
その理由のひとつとして、女性は男性より筋肉量が少なく、膝を支える力が不足しやすいことが挙げられます。加えて、女性ホルモンのエストロゲン(卵巣から分泌されるホルモンの一つ)は骨や軟骨の状態との関連が示唆されています[2]。閉経前後のホルモン変化も膝関節の状態に関わる可能性があり、膝が痛い原因が気になる40代女性は、早めに確認しておくと安心です。
男性に多いスポーツ性・使いすぎの膝痛
一方、40代男性の膝の痛みは、スポーツや使いすぎ(オーバーユース)が引き金になることが多い傾向があります。学生時代から続けている部活動、健康のために再開したジョギング、重い荷物を運ぶ仕事などが代表例です。膝に繰り返し負担がかかることで、半月板や靭帯、腱の炎症につながるケースが目立ちます。
ただし、男性でも変形性膝関節症は起こります。膝の痛みが続く40代男性は、スポーツ性の炎症と決めつけず、軟骨や半月板の状態も含めて確認することが大切です。
40代の膝の痛みセルフチェック|やってはいけないこと・受診すべき危険サイン
ここからは、ご自身の膝の状態を確認するためのセルフチェックと、対処の注意点を整理します。
痛む場所別セルフチェック
膝の痛みは、痛む場所によって疑われる原因の方向性が変わります。ご自身の痛む位置を、次の表で確認してみましょう。
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| 痛む場所 | 考えられる主な原因 |
|---|---|
| 膝の内側 | 変形性膝関節症、鵞足炎、内側半月板損傷 |
| 膝の外側 | 腸脛靭帯炎(ランナー膝)、外側半月板損傷、外側側副靭帯損傷 |
| 膝の上・お皿まわり | 大腿四頭筋腱炎、膝蓋大腿関節症、膝蓋前滑液包炎 |
| 膝の下 | 膝蓋腱炎(ジャンパー膝)、使いすぎによる炎症 |
| 膝の裏 | ベーカー嚢腫、関節リウマチ、変形性膝関節症 |
動作別セルフチェック
どの動作で膝が痛むかも、原因を見分ける手がかりになります。日常で当てはまるものがないか確認してください。
✅ 歩き始めや立ち上がりに膝が痛むが、動いていると落ち着く
✅ 階段の上り下り、特に下りで膝が痛い
✅ しゃがむと膝が痛い、膝が痛くてしゃがめない
✅ 立て膝をつくと膝が痛い、正座がつらい
✅ 膝の曲げ伸ばしで引っかかりや音がある
歩き始めに痛んで動くと落ち着くタイプは変形性膝関節症の初期、曲げ伸ばしの引っかかりは半月板損傷でよく見られる傾向があります。あくまでセルフチェックの目安となりますので、
1つでも当てはまる場合は、症状の原因を正しく把握するためにも、医師の診察を受けることをおすすめします。
やってはいけないこと(膝が痛い時にやってはいけない対処)
40代で膝が痛いとき、よかれと思って行っていることが、かえって悪化につながるケースがあります。膝が痛い時にやってはいけないことを整理します。
痛みを我慢して運動や立ち仕事を続ける
膝に負担をかけ続けると、軽い炎症が慢性化したり、半月板や軟骨の損傷が進んだりする原因になります。
痛む部分を強く揉む・マッサージガン等で刺激する
炎症が起きている部位を直接強く刺激すると、炎症が強まり痛みが増すことがあります。
腫れや熱感があるのに温める・長風呂をする
急性の炎症で腫れや熱感があるときに温めると、症状が悪化することがあります。この場合は冷却を優先します。
痛みをこらえて無理にストレッチ・スクワットをする
「痛い=効いている」は誤解です。炎症がある関節に負荷をかけると組織の損傷が進むため、痛みが強い時期はまず炎症を鎮めることを優先してください。
自己判断で放置し、市販薬で様子を見続ける
市販薬は痛みを一時的にやわらげても、すり減った軟骨や傷んだ半月板を元に戻すものではありません。原因が変形性膝関節症や半月板損傷の場合、放置すると進行する可能性があります。
膝に水がたまるような場合も、自己判断で放置せず医療機関で原因を確認することが大切です。
すぐ受診すべき危険サイン
40代で膝の痛みが強く、次のような症状がある場合は、様子見をせず、早めに整形外科を受診してください。膝の痛みで受診すべきかどうか迷ったときの目安になります。
✅ 体重をかけられない、歩くのがつらいほど痛い
✅ 強い腫れ・熱感・赤みがある
✅ 膝が伸びない、曲げ伸ばしで引っかかってロックする
✅ 安静にしていても痛む、夜中に膝が痛くて眠れない
✅ 痛みが急に強くなってきた、日常生活に支障が出ている
膝の痛みで受診する場合、まずは整形外科が基本です。半月板・靭帯・関節内の炎症など原因が幅広いため、診察と必要に応じた検査で原因を切り分けることが改善への近道になります。
膝の痛みの原因がわからず不安な40代の方は少なくありません。当院でも、原因がはっきりしないというご相談を多くいただきます。そうしたときには、MRIひざ即日診断で詳しく調べ、何が原因か、どうすれば良いかをわかりやすくご説明しています。
ひざの症状でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

「いきなり受診はハードルが高い」「まずは相談だけでもしてみたい」という方には、無料でんわ相談をご用意しています。気になる症状や受診の目安について、お気軽にお問い合わせください。

自分でできる40代の膝痛セルフケア・ストレッチ
軽い段階の膝の痛みであれば、自宅でのセルフケアで改善や予防が期待できます。膝痛のストレッチや生活習慣の見直しを取り入れてみましょう。
大腿四頭筋を中心とした運動・ストレッチ
筋力が落ちやすい40代こそ、膝を支える筋肉を鍛え、柔軟性を保つことが膝への負担を減らす近道です。特に太ももの前側にある大腿四頭筋(だいたいしとうきん:膝を伸ばすときにはたらく太ももの前側の筋肉の総称)は、膝を安定させる重要な筋肉です。大腿四頭筋を鍛えることで、膝関節の機能改善につながると報告されています[3]。
■大腿四頭筋を伸ばすストレッチ手順
1. 立った状態で、伸ばしたい側の足首を同じ側の手で持ちます。バランスが不安定な場合は壁や椅子に手をついて支えます。
2. かかとをお尻に近づけるように引き寄せ、太ももの前側を伸ばします。
3. 左右の膝を揃え、太もも前側が伸びた状態で20〜30秒間キープし、反対側も同様に行います。
膝の内側が痛むときは太ももの内側や裏側を、膝裏が痛いときはふくらはぎを伸ばすと張りがやわらぎやすくなります。膝の外側の痛みには、太もも外側の柔軟性を高めるのが効果的です。痛みが強いときは無理に伸ばさないでください。
体重管理で膝の負担を軽くする
体重が増えると、それだけ膝にかかる負担も大きくなります。40代は基礎代謝が落ちやすく体重が増えやすい時期のため、適正体重の維持が膝痛の予防につながります。
ただし、食事を抜くような極端な減量は逆効果です。タンパク質は筋肉の維持に必要なため、肉や魚もバランスよく摂りながら、高カロリーな外食や間食を控えるところから始めましょう。無理のない範囲で、食生活の見直しと適度な運動を組み合わせることが大切です。
日常生活の動作の見直し
ふだんの動作を見直すだけでも、膝への負担は軽くできます。次のような点を意識してみてください。
・正座や深くしゃがみ込む姿勢を長時間続けない
・階段では手すりを使い、急がずゆっくり上り下りする
・長時間同じ姿勢を続けず、こまめに姿勢を変える
・ウォーキングはやりすぎず、痛みが出ない範囲にとどめる
膝に痛みがあるときは「がんばって長く歩く」よりも「負担をかけない動き方」を優先することが、痛みをぶり返さないコツです。
40代の膝が痛いときの治療法
セルフケアで改善しない場合や、痛みが続く場合は、医療機関での治療が選択肢になります。40代の膝が痛いときの治療法を整理します。
保存療法(運動療法・薬・ヒアルロン酸注射)
40代の膝の痛みは、まず手術をしない保存療法から始めるのが一般的です。痛みや炎症を抑える内服薬や湿布、膝関節の動きを滑らかにするヒアルロン酸注射、炎症が強い場合のステロイド注射などで痛みを和らげます。なお、ステロイド注射は炎症を強く抑える一方、短期間に繰り返すと骨や軟骨への負担が懸念されるため、間隔をあけて回数を限って用いるのが一般的とされています。
保存療法のうち運動療法や体重管理は、診療ガイドラインでも推奨される有効な基本治療です[4]。一方で、痛みや炎症を抑える対症療法が中心であり、すり減った軟骨そのものを元に戻すものではありません。効果には個人差があり、進行した状態では十分な改善が得られないこともあります。
手術療法が検討されるケース
保存療法で痛みをコントロールできない場合や、関節の破壊が進行している場合には、手術が検討されます。代表的なものに、すねの骨の角度を調整する骨切り術と、傷んだ関節を人工関節に置き換える人工膝関節置換術があります。
40代では関節を温存できる骨切り術が選択肢になることもありますが、いずれもメスを入れる手術であり、入院と数か月単位のリハビリが必要です。仕事や家事を長期間休む必要があり、体への負担は小さくありません。手術にためらいを感じ、一歩を踏み出せない方が多いのも事実です。
新たな膝治療の選択肢(再生医療)
保存療法・手術療法・再生医療には、それぞれ目的や体への負担、入院の要否に違いがあります。ご自身に合った方法を考えるための整理として、3つの治療法の特徴を比較表にまとめました。
治療選択肢比較表
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| 治療法 | 主な目的・内容 | メリット | デメリット | 入院の有無 |
|---|---|---|---|---|
| 保存療法 (運動療法・薬・ヒアルロン酸注射など) | 痛みや炎症を抑える (対症療法が中心) | 手術をせず手軽に始められる。運動療法・体重管理はガイドラインでも推奨される基本治療。 | 根本的な改善につながらないことがあり、痛みがぶり返すケースもある。 | 不要 |
| 手術療法 (骨切り術・人工膝関節置換術など) | 傷んだ関節の構造的な修復・矯正 | 根本的な改善が期待できる場合がある。 | 入院や数か月単位のリハビリが必要で、体への負担が大きい。 | 必要 |
| 再生医療 (当院のPRP-FD注射など) | 関節内の炎症やダメージに伴う痛みの改善(関節内への注射による) | 日帰りで治療が完結し、ご自身の血液や細胞を用いるため拒絶反応のリスクが低いとされる。 | 自由診療のため費用は医療機関により異なる。 | 不要(日帰り) |
「手術はできるだけ避けたい」「これまでの治療では十分な改善が得られなかった」という方に対しては、再生医療という選択肢があります。
再生医療は、ご自身の血液や細胞を活用し、膝関節内の炎症や痛みにアプローチする治療法です。
来院回数の少なさや日帰りで受けられることも特徴のひとつです。なお、再生医療は自由診療のため、費用は医療機関によって異なります。
再生医療はすべての方に適応となるわけではなく、治療効果についても個人差があります。
そのため、まずは医師の診察を受け、膝の状態を正しく確認したうえで、ご自身に合った治療法を選択することが大切です。
当院では、ご自身の血液を用いるPRP-FD(PFC-FD™)治療に加え、培養幹細胞治療もご提供しています。来院回数は2~4回程度となるため、通院回数をできるだけ抑えて膝痛治療をしたい方にもご検討いただいています。
ひざ関節症クリニックグループでは、ヒアルロン酸注射で十分な改善が得られなかった変形性膝関節症に対し、上記のような治療による改善効果を確認しています[3][4][5]。
まずは現在のお膝の状態を正確に把握し、ご自身に適した治療法を医師と相談しながら検討することが大切です。
なお、こうした治療が適しているかを見極めるには、現在の膝の状態を医師の診察で確認することが欠かせません。症状によってはMRIなどさらに詳しい検査を医師から勧められることもあります。当院ではMRI画像等用いて、痛みの原因を詳しく診断する診察を受けられる「MRIひざ即日診断」をご用意しております。

まとめ|40代の膝の痛みは早めの受診を
40代で膝が痛い原因として代表的なのは変形性膝関節症であり、ほかにも半月板損傷などさまざまな疾患が考えられます。早めに原因を知って対処すれば、進行を抑えやすくなる時期でもあります。
膝の痛みを「たいしたことない」と思って放置したり、忙しさから受診を後回しにしたりしていませんか。大切なのは、ご自身の膝の状態を正確に知り、自分に合った治療法を主体的に選ぶことです。当院では保存療法から再生医療まで複数の選択肢をご用意し、手術を避けたい方のご相談にも親身にお応えしています。
ご自身の膝の状態を正確に知ることが、適切な治療への第一歩です。当院では、待ち時間なく膝の詳細な状態がわかる「MRIひざ即日診断」を実施しております。まずはお気軽にご相談ください。

参考
[1]∧Yoshimura N, Muraki S, Oka H, et al. Prevalence of knee osteoarthritis, lumbar spondylosis, and osteoporosis in Japanese men and women: the research on osteoarthritis/osteoporosis against disability study. Journal of Bone and Mineral Metabolism. 2009;27(5):620-628.
[2]∧Mikihito Hayashi, et al. Autoregulation of Osteocyte Sema3A Orchestrates Estrogen Action and Counteracts Bone Aging. Cell Metabolism. 2019;29(3):627-637.
[3]∧Aline Mizusaki Imoto, et al. Quadriceps strengthening exercises are effective in improving pain, function and quality of life in patients with osteoarthritis of the knee. Acta Ortopedica Brasileira. 2012;20(3):174-179.
[4]∧日本整形外科学会診療ガイドライン委員会, 変形性膝関節症診療ガイドライン策定委員会編. 変形性膝関節症診療ガイドライン2023. 日本整形外科学会. 2023.
[5] 白田智彦ほか. 変形性膝関節症に対し再生医療として施行した自己血由来PRPを用いたPFC-FD治療の臨床成績. 第32回日本整形外科学会基礎学術集会. 2017.
[6] 横田直正ほか. 変形性膝関節症に対するPFCとPRP関節内注射療法の臨床比較研究. 第18回再生医療学会総会. 2019.
[7] 大鶴任彦ほか. 変形性膝関節症に対するBiologic healing専門クリニックの実際とエビデンス構築. 関節外科 39(9) 945-54. 2020.
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