右膝の裏に1~2センチの膨らみが出来て約1年が経ちます。
以前別の病院で、ベーカー嚢腫と診断を受けました。
良い治療法はありますか?
ベーカー嚢腫(嚢胞)とは?
膝の裏側にある滑液包が炎症を起こし、そこに多量の関節液が分泌されて膨らんだ状態です。
症状としては膝の圧迫感と動かしづらさがあり、時に痛みも感じます。ただし悪性の腫瘤ではありません。
滑液包は関節にかかる衝撃を和らげる働きがあって膝の周辺には10以上存在しますが、その中の膝の裏側にある滑液包に過剰な圧や摩擦が加わって膨らんだ状態を特にベーカー嚢腫(嚢胞)と呼びます。
一般的に、以下に該当する人がなりやすいと言われています。
・関節リウマチの持病がある人
・変形性関節症の持病がある人
・運動などでひざを酷使する人
※ベーカー脳腫についてはこちらでも詳しくご紹介しています。↓
【コラム】ひざの裏が痛くなるのはなぜ? 医師が教える原因と対処法
ベーカー嚢腫(嚢胞)を直すには?
ベーカー嚢腫は基本的には穿刺して内容物を吸引することが一般的な治療法になります。かかりつけの病院でベーカー嚢腫と診断を受けているのであれば、一度ご相談されてみることをおすすめします。その他、根治術としては手術にてベーカー嚢腫の袋を取り除く方法もありますが、日常生活での支障があまりないのであれば、穿刺する方法が良いかと思います。
正しい治療法を選ぶには原因究明が不可欠
ただ、ベーカー嚢腫の原因が気になります。この症状は、関節内に何らかの要因で炎症が起き、関節液が必要以上に分泌されると起こります。異常分泌された関節液の成分は平常時と異なりますので、関節内にも良いとは言えません。そのため、炎症の原因を調べて治療する必要があります。
まず考えられるのは、軟骨のすり減りが影響して関節炎が起こる、変形性膝関節症です。当院を受診される患者さまも変形性膝関節症の方が多いのですが、ベーカー嚢腫が見られるケースは少なくありません。動画にて1例をお示しします。
<↓ベーカー嚢腫(嚢胞)のMRI画像>
この疾患は60代以上に多く見られますが、ひざを酷使していたり、関節に負担のかかる生活だったりすると若い年齢でも発症することはあります。また、適切な治療を早期に行わないと、どんどん関節の変形が進行してしまいます。
以上のことから、ベーカー嚢腫の治療と併せて、その原因について確認することをおすすめします。
その他、疑問やご不安などございましたら、当院お近くのクリニックへお気軽にご相談ください。セカンドオピニオンとしてご利用もいただけます。
お大事になさってください。

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