半月板損傷の症状にはどんなものがあり、全治までどのくらいかかるのでしょうか?

情報提供医師

大水 信幸 医師(札幌ひざ関節症クリニック 院長)日本専門医機構認定 整形外科専門医

50代女性です。半年ほど前にハイキングで右膝をひねってから、立ち上がりや階段の昇り降りで痛みが続いています。途中で膝に引っかかる感じがあり、しゃがむ動作がつらく、整形外科で『半月板損傷の可能性』と言われレントゲンと注射を受けましたが、思うように改善しません。日常生活への支障が続いており、半月板損傷ではどのような症状が出るのか、全治までにはどのくらいの期間がかかるのか教えてください。

半月板損傷では膝の痛みや引っかかり感、曲げ伸ばしのしにくさが代表的な症状で、放置すると症状が長引きやすいとされています。
症状改善までの期間は、損傷の部位や程度、治療方法によって異なります。
半月板損傷は自己判断が難しいため、症状が続く場合は医療機関で相談しましょう。
また、半月板の状態はレントゲンだけでは評価が難しいこともあるため、症状に応じてMRI検査が検討されることがあります。

半月板損傷の症状と症状改善までの見通しでまず押さえたいポイント


半月板損傷について「どんな症状が出るのか」「症状改善までどのくらいかかるのか」を整理して把握できると、不安がやわらぎやすくなります。
数ヶ月続く膝の痛みは、原因や見通しが分からないこと自体が大きなストレスにつながりやすいものです。
半月板損傷はレントゲンでは分からない
症状改善までの期間は損傷の場所・程度・治療法で大きく変わる
痛みを我慢して動かし続けると慢性化しやすい
受診で状態を確認し、治療方針を立てることが回復の近道

半月板は、膝関節で衝撃を吸収し関節を安定させる役割を担う線維軟骨です。損傷の場所や程度によって、痛みの強さや回復の見通しは変わります。
症状が長引く場合は「大丈夫だろう」と様子を見続けるよりも、まず医療機関で状態を確認し、適切な治療方針を検討することが大切です。
ご自身の症状で不安な点があるときは、まずは無料でんわ相談からお気軽にご相談ください。

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半月板損傷で現れる代表的な症状


半月板損傷では、痛みだけでなく動きの違和感も特徴的に現れます。
ご自身の症状がどれに当てはまるかを整理しておくと、医療機関を受診する際に状況を伝えやすくなります。
階段の昇り降りや立ち上がりでの膝の痛み
膝を曲げ伸ばしする際の引っかかり感(キャッチング)
急に膝が動かなくなるロッキング症状
しゃがむ・正座など深く曲げる動作がつらい
膝の腫れや、水がたまる症状(関節水腫)
膝の力が抜ける感じ(膝崩れ)

症状の出方は、損傷の場所や形によっても異なる傾向があります。
水平断裂では立ち上がりや階段の昇降で痛みが出やすく、縦断裂や大きなフラップ状の損傷では引っかかりやロッキングが目立ちやすいとされています。
膝崩れがみられることもありますが、靭帯損傷などほかの疾患でも起こるため鑑別が必要です。
痛みが軽い日が出てくると「治ってきたかな」と感じやすいですが、症状の強弱は日によって変動するため、損傷自体が改善しているとは限らない点に注意が必要です。
関連: 半月板損傷の症状と分類の詳しい解説

半月板損傷の症状改善までの期間と回復の見通し


症状改善までの期間が気になる方は多いですが、半月板損傷では一律の目安を示すことが難しい部分があります。
「どのくらいで治るか」を考える前に、まずは半月板の各治癒法の目安期間を知っておくと、見通しが立てやすくなります。
保存療法:数週間〜3か月程度で症状が改善するケースが多い(変性断裂や変形性膝関節症を伴う場合は、6か月以上症状が続くこともあります。)
縫合術:装具固定や荷重制限を経て、スポーツ復帰まで半年前後
部分切除術:日常生活復帰は1〜2ヶ月、本格的な運動は3〜6ヶ月程度
いずれも年齢・活動量・損傷の状態で個人差がある

半月板は中央付近に血管が通っておらず、損傷した部分が自然に元通りになりにくい組織とされています。
血流の比較的豊富な外縁部の損傷では治癒が期待できる場合がありますが、断裂の形や大きさによっては自然治癒が難しいこともあります。一方、血流の乏しい中央部の損傷では自然治癒は期待しにくいとされています。
「全治」という言葉は便利ですが、痛みが取れることと、半月板の状態が完全に元に戻ることはイコールではありません。
症状が落ち着いたあとも、無理な動きで再発したり、長期的に変形性膝関節症へつながるリスクが指摘されているため、症状改善後のケアも重要だと考えられます。
関連: 軽度の半月板損傷の自然治癒とセルフケア

半月板損傷の回復を妨げないために自宅でできる対処


医療機関での治療を進めながら、ご自宅での過ごし方も回復の経過に影響します。
「何をすべきか」に加えて「何を避けるべきか」を意識しておくと、症状の悪化を防ぎやすくなります。
強い痛みがあるときは無理に動かさず、こまめに休む
腫れや熱感がある場合は冷却を10〜15分目安にする
深くしゃがむ・正座・ひねり動作を一時的に控える
サポーターで膝のぐらつきを軽減する
痛みの少ない範囲で大腿四頭筋などの筋力維持に取り組む
自己判断での激しい運動再開や、痛みを我慢した負荷は避ける

スポーツや重い物の持ち運びを継続することで、断裂部位が広がる可能性も指摘されています。
一方で「動かさないと固まる」という不安から動かしすぎてしまうケースも見られますが、リハビリは医療機関の指導に沿って進めるのが安心です。
痛みのある動作を無理に続けず、違和感があるときは早めに医療機関へ相談しましょう。
関連: 半月板損傷のリハビリで取り入れたい具体的な方法

半月板損傷で受診を検討したい症状の目安


半月板損傷を疑う症状でも、緊急性によって受診の優先度が変わります。
ご自身の状況と照らし合わせ、受診のタイミングを判断する目安として活用してください。
すぐに受診したい:荷重不可、強い腫れ・熱感、膝が動かなくなる(ロッキング)、外傷後の強い痛み、発熱を伴う
近日中に受診したい:階段や立ち上がりでの痛みが1〜2週間続く、引っかかり感が繰り返し起こる、しゃがめない動作が続く
経過を見て検討:軽い違和感が短時間だけ出る、安静で消失する

外傷直後で強い痛みや歩行困難がある場合は、まずかかりつけの整形外科にご相談ください。
膝が急に伸びなくなったり曲がらなくなったりする「ロッキング」は、断裂した半月板が関節に挟まっている可能性があり、早めの整形外科受診が必要です。
半月板損傷の可能性を指摘されたあとも症状が改善しないときは、保存療法以外の治療法について専門医へ相談することをおすすめします。
当院でもご相談を承っておりますので、受診のタイミングに迷う方は以下よりお問い合わせください。
受診のタイミングに迷う方は、診察予約からご状況をお聞かせください。

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半月板損傷の検査と治療の選択肢


半月板損傷はレントゲンだけでの判断が難しく、損傷の場所と程度を見極める検査が、その後の治療方針を大きく左右します。
ご自身の状態を正しく把握できると、回復までの見通しも立てやすくなります。

MRIは、レントゲンでは映らない半月板の損傷部位や断裂の形を評価するのに有用ですが、加齢による変化が見つかることもあるため、症状や診察所見とあわせて総合的に判断します。

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治療法は、損傷の部位や程度、年齢・活動量・希望される生活レベルに合わせて検討されます。
保存療法:装具・薬・関節内注射・運動療法など
手術療法:関節鏡下の縫合術や部分切除術

近年では、手術以外の選択肢として再生医療が選択肢として検討される場合もあります。
自由診療として実施されることが一般的です。
当院ではPRP-FDや培養幹細胞治療などの再生医療のご提案が可能です。
お気軽にお問い合わせ下さい。

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半月板損傷の症状や回復の見通しに関連する他の相談もまとめています。
同じように膝の痛みが長引いている方や、半月板損傷を疑われたあとの受診や対処に迷っている方の事例として、ご自身の状況に近いものがあれば参考にご覧ください。
関連: スポーツ中の膝の痛みと半月板損傷の可能性についての相談
関連: ランニング後の膝の痛みが治らないときの相談
関連: 膝の痛みが続く原因が分からないときの相談

まとめ


半月板損傷では、症状の出方や全治までの期間に個人差が大きく、自己判断だけで見通しを立てることが難しい疾患です。
膝に痛みや引っかかりが続く方、一般の整形外科で治療を受けたものの改善が見られていない方、まずどのような治療が選べるのか詳しく知りたい方は、当院でMRIをもとに再生医療を含めた選択肢をご相談いただけます。
なお、外傷直後で強い痛みや歩行困難がある方、膝の手術後の経過観察中の方、未成年の方は、まずかかりつけの整形外科にご相談いただくのが安心です。
関連記事: 半月板損傷の治療と保存療法・手術の選択肢の詳しい解説

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