庭仕事のあとにひざが痛むのですが、考えられる原因と続けてよいか教えてください?

情報提供医師

大水 信幸 医師(札幌ひざ関節症クリニック 院長)日本専門医機構認定 整形外科専門医

60代女性です。退職後の趣味でガーデニングを楽しんでおり、草むしりや植え替えで1〜2時間しゃがんだ姿勢が続く日も増えました。3ヶ月ほど前から、庭仕事を終えた後にひざのお皿の周りがじんわり痛み、立ち上がるときにこわばる感じも出てきました。以前整形外科でレントゲンを撮りましたが大きな異常はないと言われ、湿布で様子を見ています。このまま庭仕事を続けても大丈夫でしょうか?

庭仕事のあとにひざが痛むのは、しゃがむ姿勢や中腰姿勢が長時間続くことで、膝蓋大腿関節(膝のお皿と太ももの骨の関節)や膝蓋腱、膝蓋下脂肪体などに負担が蓄積している可能性があります。

庭仕事そのものを直ちにやめる必要はありませんが、痛みが出る姿勢や作業時間を調整しながら続けることが大切です。
痛みが作業後数日続く、徐々に悪化する、腫れや引っかかり感を伴う場合は、作業量を減らして整形外科で相談しましょう。

レントゲンで異常がないと言われた場合でも、軟骨や半月板の状態はレントゲンの画像のみで判断しきれないこともあるため、痛みが繰り返すようなら再度医療機関で現在の状態について相談してみることをおすすめします。

庭仕事のあとにひざが痛むときにまず押さえたいポイント


ガーデニングや庭仕事はリフレッシュにつながる一方で、しゃがむ・中腰・膝をつくといった動作が長時間続くと、ひざへの負荷が積み重なりやすいものです。
少しずつ痛みが強くなったり、痛む回数が増えてきたと感じる場合、自己判断だけで原因を見極めるのは難しいことが少なくありません。
レントゲンで骨に大きな異常が見られなくても、軟骨や半月板、お皿周辺の腱の状態は別の評価が必要になることがあります。
痛みが繰り返している段階で一度状態を確認しておくことが、無理なく庭仕事を続けるためにも大切です。
少しでも不安を感じたら、まずは無料でんわ相談からお気軽にお問い合わせください。

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庭仕事でひざが痛くなるときに考えられる主な原因


同じ『庭仕事で痛む膝』でも、背景となる原因はひとつとは限りません。
中高年で多く見られる代表的なものから、しゃがむ姿勢の負担で起こりやすい疾患まで、いくつかの可能性を整理してみます。
変形性膝関節症(軟骨のすり減り)
膝蓋大腿関節の変性(お皿の裏側の軟骨の摩耗や炎症)
半月板損傷(しゃがむ・立ち上がる動作で誘発)
鵞足炎・腸脛靭帯炎などの慢性的な腱の炎症
太もも筋力の低下による関節への負担増

中高年で長引きやすい膝痛として最も多いのは変形性膝関節症です。
立ち上がりや歩き始め、階段の昇降時の痛み、膝の曲げ伸ばしのしにくさなどが特徴です。
庭仕事のようにしゃがんだまま手を動かす動作は、お皿(膝蓋骨)と太ももの骨の間の関節に負担がかかり、膝蓋大腿関節の軟骨の摩耗や炎症が起こることがあります。
太ももや臀部の筋力低下も、ひざにかかる負担を増やす要因になります。
庭仕事で何度も立ち座りを繰り返す動作は、筋力が落ちている方ほど痛みにつながりやすい傾向があります。

半月板損傷でも、しゃがむ・立ち上がる動作で痛みや引っかかり感が出ることがありますが、通常はひねり動作や急な負荷をきっかけに発症することが多く、症状や診察所見をもとに判断します。

関連: 変形性膝関節症の症状・原因・治療の詳しい解説

庭仕事中・直後のひざの痛みに自宅でできる対処と作業のコツ


庭仕事をやめたくはない、というお気持ちはとても自然です。
ひざへの負担を少しでも減らしながら作業を続けるために、自宅でできる工夫を整理しました。
1回30分程度を目安に立ち上がり、姿勢を変える
膝パッドやガーデンチェアでひざへの直接の圧を減らす
高さのある花壇や立ち作業用のツールを活用する
作業前後に太もも前面・裏面・ふくらはぎのストレッチ
強い痛みが出る動作は無理に続けない

しゃがんだままの作業はひざ前面に圧が集中しやすいため、同じ姿勢を長く続けないことが大切です。
膝パッドや小さなガーデンチェアを使って体重を分散させると、ひざへの直接の負担を和らげる助けになります。
作業の前後には、太もも前面(大腿四頭筋)と裏面(ハムストリングス)、ストレッチや筋力トレーニングを組み合わせた運動療法は、関節周囲の柔軟性や筋力の維持に役立つとされています。
作業中に強い痛みが出てきた場合は、その日の作業を中断して安静にしましょう。
再開や継続の判断は、医療機関の指示のもとで段階的に進めるのが安心です。
関連: 膝を曲げたときの痛みと自宅でできるストレッチ

庭仕事による膝痛で受診を考えるときの目安


庭仕事を続けながら、いつ受診したらよいか迷う方は少なくありません。
痛みの程度や経過から、受診の目安を整理しておきましょう。
今すぐ受診: 体重をかけられない/強い腫れ・熱感/ロッキング/外傷後の強い痛み/発熱を伴う
近日中に受診: 数週間以上痛みが続く/徐々に悪化/日常生活に支障
しばらく様子を見てよい: 翌日には和らぎ、生活への支障が小さい

体重をかけられない・強い腫れや熱感がある・膝が引っかかって動かない・転倒など外傷をきっかけにした強い痛みがある・発熱を伴うといった場合は、一般の整形外科へできるだけ早く相談することが大切です。
明確な緊急サインがなくても、庭仕事のたびに痛みが出る・数週間以上改善しない・徐々に痛む範囲が広がるといった場合は、原因の確認と治療方針の検討のために受診を検討する目安になります。
当院への受診は、下記から診察予約が可能です。

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庭仕事による膝の痛みを調べる検査と治療の選択肢


レントゲンで異常がなかったのに痛みが続く場合、ほかの検査や治療の選択肢を含めて状態を確認することが解決の糸口になります。
レントゲンでは骨の変形や関節の隙間の状態が確認できますが、軟骨や半月板、お皿周辺の腱などの軟部組織は写りにくい特徴があります。
問診や診察、レントゲン検査で原因がはっきりしない場合や、半月板損傷など軟部組織の異常が疑われる場合には、MRI検査を追加することがあります。
治療は、薬物療法・ヒアルロン酸注射・リハビリ・装具療法などの保存療法が基本です。
これらでコントロールが難しい場合や手術には踏み切りたくないという方の選択肢として、PRP-FDや培養幹細胞治療もありまずが、自由診療として行われている治療です。
適応や効果には個人差があるため、費用面も含めて、医師の診察を受けた上で十分に説明を受け検討することが重要です。
関連: 膝関節の痛みの仕組みと検査・治療法の詳しい解説

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この相談を見た方におすすめのQ&A


庭仕事や日常の何気ない動作で膝が痛むという相談は珍しくありません。
下記のQ&Aでは、しゃがむ・膝をつく動作や立ち上がりの痛み、自宅でできる予防のリハビリなど、近いテーマについて整形外科の専門医が回答しています。
ご自身の状況と近いものがあれば、あわせてご確認ください。
関連: 床掃除で四つ這いになり膝をつくとピリッと痛むときの原因
関連: 変形性膝関節症の予防として自宅でできるリハビリ
関連: 歩き始めに膝と股関節が同時に痛むときの原因

まとめ


痛みが作業後1~2日以内に落ち着き、腫れや引っかかり感がない場合は、作業時間を短くしたり、膝パッドやガーデンチェアを活用したりしながら継続できることが多いでしょう。
一方で、痛みが徐々に強くなる、翌日以降も続く、膝が腫れる、動かしにくいといった場合は、作業量を減らして整形外科を受診してください。
一般の整形外科で治療を受けても痛みが改善されない方、まずどんな治療があるのか詳しく知りたい方は、当院でMRIをもとに再生医療の治療法についてご相談いただけます。
関連記事: しゃがむと膝の上が痛いときの原因と対処の詳しい解説

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