数ヶ月前から正座やしゃがむ動作で膝が曲げにくいのですが、原因は何でしょうか?

情報提供医師

服部 明典 医師(名古屋ひざ関節症クリニック 院長)日本整形外科学会認定 専門医

60代女性です。半年ほど前から正座やしゃがむ動作のときに膝が曲げにくく、朝のこわばりや、深く曲げると痛い感じが続いています。立ち上がりや階段の降りでも引っかかるような違和感があり、歩くことはできますが正座は難しくなりました。以前に整形外科を受診してレントゲンを撮り、変形性膝関節症の初期と言われてリハビリを受けましたが、曲げにくさは残ったままです。年齢のせいと諦めるべきなのか、それとも何か原因があるのか、膝が曲げにくくなる原因と今できることを教えてください。

膝が曲げにくくなる背景には、変形性膝関節症による軟骨のすり減りや、関節の炎症・関節水腫、半月板の傷みなどが関わっていることがあります。
一時的なこわばりのこともありますが、曲げにくさが続く場合は関節内の変化が関係していることもあり、その程度はご自身では分かりにくいものです。
曲げにくさが長引くようなら、医療機関で膝の状態を確かめておくと安心です。

膝が曲げにくいときにまず押さえておきたいこと


毎日当たり前にできていた膝の曲げ伸ばしがしにくくなると、不安になりますよね。

まずは、どんな動作で曲げにくいのか(正座・しゃがむ・階段の降り・立ち上がり)、痛みやこわばりを伴うのか、いつ頃から続いているのかを整理しておきましょう。
膝が曲げにくくなる背景には、関節の炎症や軟骨のすり減り、関節内に水がたまっているなど、いくつかの要因が重なっていることがあります。
曲げにくさの原因が一時的なこわばりによるものなのか、関節内の変化が関係しているのかは、ご自身だけでは判断が難しいものです。
少しでも不安が続くようなら、まずは無料でんわ相談からお気軽にお問い合わせください。
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膝が曲げにくくなる主な原因


ひとくちに膝が曲げにくいといっても原因はさまざまで、原因によって向き合い方も変わってきます。
下記を目安に、ご自身の状態と照らし合わせてみてください。
変形性膝関節症(軟骨のすり減りと炎症・こわばり)
関節の腫れ(関節水腫など)
半月板の傷みによる関節内の引っかかり
筋肉のこわばり
可動域(動く範囲)の制限

中高年以降にもっとも多いのは変形性膝関節症で、軟骨がすり減って炎症が起こると、こわばりや腫れによって膝の曲げ伸ばしがしにくくなります。
関節に水がたまるなどして腫れている場合も、内側から張ることで曲げにくさを感じやすくなります。
そのほか、半月板の傷みによって関節内で引っかかりが起きたり、長く膝をかばううちに太ももの筋肉がこわばって動かしにくくなっていることもあります。
正座やしゃがむ動作のように深く曲げる場面で特につらくなる場合は、関節の動く範囲(可動域)が狭くなっているサインのこともあります。
関連: 変形性膝関節症の症状・原因・治療方針の詳しい解説

膝が曲げにくいときに自宅でできる対処と避けたいこと


受診を考えつつも、まず日常でできることから始めたい方も多いと思います。
膝に負担をかけすぎない範囲で、動かしやすさを保つ工夫が役立ちます。

太ももの前側の筋肉をやさしく動かすことや、膝の曲げ伸ばしを痛みのない範囲でゆっくり行うことは、こわばりをやわらげる助けになるとされています。
ただし、運動の内容や強さは原因や進み具合によって適したものが異なります。
自己流で無理に深く曲げようとすると、かえって炎症を強めることもあるため、医療機関の指示のもとで段階的に進めると安心です。
強い腫れや熱感があるときは、無理に動かさず膝を休ませてください。
痛みを我慢して動き続けることは、膝への負担につながる可能性があります。
関連: 膝の可動域を拡げる寝ながら・座りながらのストレッチ

膝の曲げにくさで受診を考える目安


どのくらいで受診すべきか迷ったときは、曲げにくさの程度や続く期間、ほかの症状の有無を手がかりにすると判断しやすくなります。
次のサインを参考にしてください。
今すぐ受診: 膝が引っかかって動かせない(ロッキング)、強い腫れ・熱感、発熱、転倒後に曲げられない
近日中に受診: 数週間以上曲げにくさが続く、正座やしゃがむ動作ができない、痛む日が増える
様子見でよい: 朝や動き始めに少し曲げにくいが、動くうちにやわらぎ頻度も増えていない

とくに、膝が引っかかって途中で動かせなくなる(ロッキング)、強い腫れや熱感を伴う、発熱がある、転倒などで強くひねったあとに曲げられないといった場合は、早めに整形外科を受診してください。
また、数週間以上曲げにくさが続く、正座やしゃがむ動作ができなくなってきた、痛む日が増えているといった場合も、医療機関で膝の状態を確認しておくと、その後の見通しが立てやすくなります。
受診を検討される際は、下記からご相談いただけます。

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膝が曲げにくいときに行う検査と治療の選択肢


曲げにくさが長く続いていても、原因を確かめれば、いまの状態に合った対処を考えていけます。
レントゲン:骨の変形・骨折の有無・関節裂隙(関節のすき間)・アライメント(O脚・X脚など)
MRI:軟骨・半月板など軟らかい組織の状態を確認(必要に応じて)
保存療法:ヒアルロン酸注射・リハビリ・運動療法
再生医療:手術や入院を避けたい場合の選択肢

診察では問診や触診、レントゲンなどを組み合わせて、骨の変形や関節のすき間、腫れの有無を確認します。
変形性膝関節症などが背景にある場合、ヒアルロン酸注射やリハビリ、運動療法といった保存療法が基本です。
十分な改善が得られないときの選択肢の一つとして、当院ではPRP-FDや培養幹細胞による再生医療を提供しています。
症状によって適応は異なるため、まずは膝の状態を診察で確認することが大切です。
レントゲンだけでは分かりにくい軟骨や半月板の状態は、症状によってはMRIなどで詳しく調べることになる可能性もあります。
関連: 膝の再生医療の進め方・効果・デメリットの解説

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この相談を見た方におすすめのQ&A


膝が曲げにくい・曲げると痛いときの原因には、変形性膝関節症の進行や半月板の傷み、こわばりなど、人によってさまざまな事情が重なっています。
進み具合や年代によって考え方も異なりますので、ご自身の状況と近いものがあれば、あわせて参考にしてみてください。
関連: 膝を深く曲げてつくとピリッと痛むときに考えられる原因
関連: 検査で異常が出ないのに膝の痛みが続くときの考え方
関連: 変形性膝関節症が進行したときに手術以外でとれる方法

まとめ


膝が曲げにくくなる背景には、変形性膝関節症による軟骨のすり減りや関節の炎症・水たまり、半月板の傷みが関わっています。
曲げにくさが続いたり正座がつらくなってきたりするときは、放置せず医療機関で状態を確認しておくと安心です。
膝が引っかかって動かせない、強い腫れや発熱を伴う、転倒後に曲げられない場合や、未成年の方は、まずかかりつけの整形外科にご相談ください。
一般の整形外科で治療を受けても改善されない方、まずどんな治療があるのか知りたい方は、当院でMRIをもとに再生医療を含めた選択肢をご相談いただけます。
関連記事: 膝を曲げたときの痛みの原因と対処法・ストレッチの詳しい解説

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