膝の痛みとしびれで痛み止めを飲んでいますが、薬だけで続けて大丈夫でしょうか?

情報提供医師

服部 明典 医師(名古屋ひざ関節症クリニック 院長)日本整形外科学会認定 専門医

60代女性です。半年ほど前から膝の痛みに加えて、膝のまわりにしびれを感じるようになり、整形外科で変形性膝関節症と言われて痛み止めを飲んでいます。薬を飲むと痛みは少し楽になるのですが、しびれはなかなか取れず、このまま薬を飲み続けてよいのか気になっています。以前ヒアルロン酸注射も受けましたが効き目がはっきりせず、薬以外に何か対処があるのか分かりません。膝のしびれに使う薬のことや、薬だけに頼らない向き合い方を教えてください。

膝のしびれは、膝まわりの炎症や変形に伴って、しびれのような違和感として感じられることもありますが、腰や神経の影響で生じることもあります。原因によって、使う薬や必要な対応は異なります。
痛み止めは膝の痛みや炎症を和らげる助けになりますが、しびれの原因によっては、痛み止めだけでは十分に改善しないことがあります。
しびれが続いている場合や、痛み止めを使っても症状が変わらない場合は、自己判断で様子を見続けず、薬を処方された医療機関やかかりつけ医に改めて相談し、原因を確認してもらうとよいでしょう。

膝の痛みにしびれを伴うときに確認しておきたいこと


膝の痛みに加えてしびれが続いていると、このまま薬を飲み続けるだけで改善するのか、不安になりますよね。
まずは、しびれの出方や痛みとの関係を確認しておくことが大切です。
しびれが出る場面(朝・動き始め・長く立ったあと など)
しびれが出る部位
膝の痛みを伴うか、しびれだけか
今飲んでいる薬で、痛みやしびれに変化があるか

しびれが出るタイミングや部位、痛みとの関係によって、膝まわりの状態だけでなく、腰や神経の影響を含めて医師に相談しやすくなります。
痛み止めで膝の痛みが和らいでも、しびれが残る場合は原因が別にある可能性もあるため、症状が長引いている場合は、薬を処方された医療機関やかかりつけ医に改めて相談すると安心です。

膝の痛みやしびれに使われる薬にはどんなものがあるか


膝の痛みやしびれに対して使われる薬は、症状の原因や状態によって異なります。
膝の痛みや炎症がある場合:炎症や痛みを和らげる飲み薬
痛みが比較的限られた部位にある場合:貼り薬・塗り薬などの外用薬
しびれに神経の影響が考えられる場合:神経の症状に用いられる薬

膝の痛みには、炎症や痛みに対する飲み薬や外用薬が使われることがあります。
一方で、しびれが神経の影響によるものと考えられる場合には、神経の症状に用いられる薬が処方されることもあります。
薬の種類や使い方は、症状の原因や現在の状態によって異なります。
自己判断で市販薬を足したり使い方を変えたりせず、処方を受けた医療機関やかかりつけ医の指示のもとで使うことが大切です。

膝のしびれの原因として考えられること


膝のしびれといっても、原因は膝の疾患だけにあるとは限らず、複数の要因が関係している場合もあります。
しびれの出方や痛みの有無によって、考えられる原因は異なります。
腰の神経が関わるしびれ(腰部脊柱管狭窄症・坐骨神経痛など)
膝まわりの炎症や腫れによる違和感
変形性膝関節症など膝関節の疾患に伴う症状

腰部脊柱管狭窄症や坐骨神経痛など、腰や神経の影響によって、太ももから膝にかけてしびれが出ることがあります。
また、変形性膝関節症など関節に炎症や腫れがある場合、膝まわりの違和感やしびれのような感覚につながることもあります。
膝の痛みとしびれが同時にある場合でも、痛みとしびれの原因が同じとは限りません。
膝に痛みがなく、しびれだけが続く場合は、膝以外の原因も考えられるため、自己判断せず、医療機関で原因を確認してもらうことが大切です。
関連: 太もも裏のしびれや痛みの見分け方の解説

膝の痛みやしびれがあるときの日常生活の注意点


薬を使っている場合でも、膝に負担をかけすぎないよう日常生活で注意することは大切です。
ただし、しびれの原因によって適した対応は異なるため、無理に自己流のケアを続けないようにしましょう。
長時間同じ姿勢を避け、こまめに体勢を変える
痛みが強い動作や無理な運動は控える
膝まわりを冷やしすぎないようにする
太ももの筋肉を無理のない範囲で動かす
体重管理を意識して膝への負担を減らす

膝まわりや太ももの筋肉を保つことは、関節を支える助けになりますが、運動の内容や強さは、痛みやしびれの原因、膝の状態によって適したものが異なります。
自己流で無理に動かすと負担になることもあるため、痛みやしびれが続く場合は、医療機関で相談しながら進めると安心です。
急に強い痛みや腫れが出た場合、しびれが悪化した場合、力が入りにくい場合は、運動を控えて早めに医療機関へ相談してください。

膝のしびれで医療機関に相談する目安


しびれの程度や続く期間、ほかの症状の有無によって、急いで受診した方がよい場合と、経過を見ながら相談を検討する場合があります。
次のような症状がある場合は、目安として確認しておきましょう。
今すぐ受診:しびれに加えて、強い痛み・腫れ・熱感がある、膝を動かせない、発熱がある
早めに受診:薬を続けても痛みやしびれが改善しない、しびれが強まる、足に力が入りにくい
経過を見ながら受診を検討:動き始めに軽いしびれや違和感があるが、少し動くと和らぐ

とくに、しびれに加えて強い痛みや腫れ、熱感を伴う場合や、膝を動かせない、発熱がある場合は、感染や強い炎症などが関係している可能性もあるため、できるだけ早めに整形外科を受診してください。
また、痛みやしびれが改善しない、しびれが強まる、足に力が入りにくいといった場合も、自己判断で様子を見続けず、整形外科で原因を確認してもらうと安心です。

膝の痛みやしびれが続くときの検査と治療の考え方


薬を続けても痛みやしびれが十分に和らがないときは、原因を確認したうえで、必要な対応を考えていくことになります。
膝関節の状態だけでなく、症状によっては腰や神経の影響も含めて確認される場合があります。
診察:問診や触診で、痛みやしびれの部位、出方を確認
レントゲン検査:膝の骨の変形や関節の隙間などを確認
必要に応じた追加検査:しびれの出方によっては、腰や神経の影響を確認するためにMRIなどを検討
治療方針の検討:症状の原因や膝関節の状態に応じて医師が判断

診察では、いつから痛みやしびれがあるのか、どの部位に出るのか、薬で症状に変化があるのかなどを確認します。
レントゲンでは、膝の骨の変形や関節の隙間などを確認し、膝関節の状態を把握します。
一方で、しびれは腰や神経の影響で生じることもあるため、膝のレントゲンだけで原因が分かるとは限りません。症状によっては、MRIなどの追加検査や、腰・神経の状態を確認するための診察が必要になる場合もあります。
変形性膝関節症など膝関節の疾患があり、膝の痛みが続いている場合には、ヒアルロン酸注射、リハビリ、運動療法、手術、再生医療などが選択肢として検討されることがあります。ただし、これらはしびれそのものに対する治療ではなく、膝の状態や痛みに対して医師が診察のうえ判断するものです。
関連: 膝関節の痛みや違和感の原因と治療の解説

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膝の痛みやしびれが続く場合、薬だけで様子を見てよいのか、原因をどう考えればよいのか、といった相談も多く寄せられます。
症状の出方や年代によっても、確認しておきたい点は変わってきます。
ご自身の状況と近いものがあれば、あわせて参考にしてみてください。
関連: 膝の痛みに加えてしびれがあるときの考え方
関連: 膝の痛みを放置してよいか迷うときの受診の目安
関連: 検査で原因がはっきりしないのに膝の痛みが続くとき

まとめ


膝のしびれは、原因が膝だけにあるとは限らず、腰や神経の影響で生じることもあります。原因によって、使う薬や必要な対応も異なります。
痛み止めは膝の痛みを和らげる助けになりますが、薬だけでしびれの原因を見極めるのは難しいため、症状が続くときは、薬を処方された医療機関やかかりつけ医に相談すると安心です。
膝に痛みがなくしびれだけが続く場合や、腰から下肢にかけてしびれがある場合は、整形外科などの医療機関で原因を確認してもらうことが大切です。発熱や強い腫れ・熱感を伴う場合は、早めに医療機関を受診してください。

関連記事: ひざの痛みの原因・症状・治療法の解説

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